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幻想伝奇  作者: 砂の人
2/20

おかしなロボット

20XX年、沢山のAIやロボットが人々の生活を支えている時代の話。

ある町に、古い電器店があった。店主のY氏は、新しいデバイスやテクノロジーに追いつけず、店の経営は苦しい状況だった。


ある日、店主は店の奥からほこりまみれの古いロボットを見つけた。それはY氏がまだ店を始めた当初に流行ったものの、最新のAI技術によってすっかり時代遅れになっていた接客ロボットだった。


店主は、そのロボットを動かしてみた。無事電源は入り、ロボットは自分の役割をちゃんと思い出した。そのまま店番として働いたが、ロボットは現代のテクノロジーに疎く、失敗してはお客さんに笑われてしまう毎日だった。Y氏は、これじゃポンコツがもう一台増えただけだな、と思ったが、なんとなくおんぼろロボットと一緒に働き続けた。


ある日、町に新しく大きくて立派な電器店がオープンした。そこでは最新のAIが搭載された高性能接客ロボットが働いていた。お客さんとのトラブルもなく、何でも叶えてくれたそうだ。

ますます街の小さな電器屋は経営が厳しくなった。Y氏は「いよいよ閉店かな」と考えながら、おんぼろロボットがおかしな失敗をしてお客さんに笑われている様子を眺めていた。しかし、次第におんぼろロボットのおかしな失敗が地元で話題になり始めた。


ロボットなのに完璧すぎない彼の振る舞いに、人間らしい温かさを感じた地元の人々の間で、いつの間にか彼は人気者になっていた。

Y氏は今日も、おんぼろロボットと一緒に、古い電器屋で働いている。


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