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異世界を鍛えた武術と最強の能力で渡り歩く  作者: アリクイ
第1章 世界は変わり生命は軽く
2/6

蟲の国へ

圧倒的説明回なので初投稿です。

「後生でございます!後生でございます!」


 そう言って平伏状態に移行しつつにじりよってくる10代後半くらいの女に罪悪感とやっと言葉の通じる相手と出会えた安堵感と何故か感じる違和感をごちゃ混ぜにしつつ言葉をかける。


「待て待て、土下座はやめろ!教えるかどうかはまだ決めきれねぇが取り敢えず頭を上げろ!」


 そう言うと件の女は顔を上げ、小首を傾げてキョトンとした表情を晒す。その顔もまた異形の姿であるのに可愛く感じてしまう。


「おや、やはり御仁は共通語を喋れぬご様子でございますね。ならば、念話で話しかけて正解でございました。失礼ながら私には御仁の言葉が分かりかねるのでございます、なので少々お手を拝借してよろしいでございますか?」


 その声を聞きながら先程感じた違和感の正体に気づく。合ってないのだ、言葉と口の動きが。なるほど分かったこれがこの女の言う念話と言うやつなのだろう。


 そして、認めよう。

 前の世界で会社の後輩に勧められて暇つぶしに少し読んだことがある。いわゆる話題の異世界転移と言うやつなのだろう


 開き直れば全てが解決する。見たことの無い動植物、狂気に溢れた狼、そしてそれを無惨に殺した俺。

 極め付きに、言葉が通じず念話で話す目の前の蟲娘(未確認人類)


「あの~もしかして、嫌だったでございましょうか?

 何分この異形でございますので嫌でしたら言って頂いて良いのでございますよ?」


 俺が感慨にふけっていると渋っていると勘違いしたようだ。まぁ嫌悪感は何故か初めから無いから、さっさと誤解をとくとしよう。


「ああ、すまない考え事をしてたんだ。って伝わらないのか、おーいえーすシェイクハンドシェイクハンド。」


 使い慣れない英語を使い手を握ると、何かが体に浸透する感じがした


「んあっ?!なんだこれ?」


「ふぅ…拒絶されていなくて良かったのでございますよ。

 これで言葉が通じるようになったのでございます。手を握っている間だけの一時的なものでございますけれどね。」


「あ?ああ、もうこれ俺の言葉が伝わってるのか。」


 初めから女の言葉は理解出来ていたので気が付かなかった。


「あーそうだな、じゃあ自己紹介と行くか。俺の名は播磨 宗一、歳は56でえーと仕事は建物を作る仕事をしてた。

 っあーと後は…人間だ。」


「どうもご丁寧にありがとうございます。

 私はマヤ・コガネ、カブト大氏族傘下の中級士族、コガネ家に名を連ねている者にございます。稼業と致しましては、討伐者ギルドに在籍させて頂き魔物の討伐を、嗜む程度に従事させて頂いてございます。齢は12、蟲人族にございます。」


 何から何まで分からんづくしだ。大氏族やら中級士族やら蟲人族、それに討伐者ギルドで挙句の果てにはマヤが12歳と来たもんだ。見た目は18、19にしか見えねぇぞ。


「それはそうと御仁の稼業は建物を作る、つまりは大工でございましたか。てっきり私は、討伐を生業としているものだとばかり…」


「あーその事なんだが、本当に突拍子のない事なんで言い難いんだが、俺はこの世界の住人じゃなくて別の世界から来たんだ。」


 ・・・・・・・・・沈黙が世界を支配する。


 そういう風に思っていると、マヤがおもむろに口を開いた。


異界の旅人(トラヴェラーズ)…本当にいらっしゃったのでございますね。」


 ――――――――――――


 異界の旅人(トラヴェラーズ)、それはこの世界にごく稀に落ちてくる異界の民で、瘴気とやらのせいで空いた世界の穴を周りの世界ごと引っ張ってきて直そうとするらしくそれに巻き込まれて落ちてくるらしい。


 落ちるというより引っ張られるが近いが現れる姿が落ちてくるように見えるんだとか。


 この世界の特徴の最もたるもの祝福(ギフト)、それは創造神とやらが生まれた時に生物に与える加護で、世界に概念として与えた魔法(この世界には魔法があった)とは違い、個々人に向けて与えられ似たような能力はあれど必ず違うものが発現するみたいだ。


 そしてこの祝福(ギフト)、まさかの異世界人にも与えられるらしく。この世界に引っ張られてきたお詫びかなにか知らないが強力なものが多いようなのだ。


 しかし、魔法は人によってまちまちで全く使えなかった者もいたとか。


 島国で他の大陸国より比較的小さい陽国でも数人ほどいた記録が残っているようで相当様々な功績を積んだようだ。


 あ、俺のカミングアウトは普通に受け止められてこの世界の常識的なものを街に行く途中に教えて貰っている。


 さっきの狼は、魔物といって世界に滲み出る瘴気が凝縮されたもので正確には生き物ではなく生物の形をした瘴気塊らしい。それを専門に狩っているのが討伐者ギルドに所属しているヤツらって訳だ。他にもギルドは色々あるらしいが割愛


 そしてさっき拾った不思議な丸石は、魔核と言うらしく光・闇属性の魔法(比較的簡単で数年専門的な知識を学べば出来るそう)によって浄化して様々な用途に用いられるらしく高値で売れるらしい。


 この世界はエデナという名前で様々な種族が暮らしていて定番のエルフやドワーフ、獣人なんかもいるらしい。

 そして魔人族という種族もいるらしいが悪者というわけではないようだ。


 そして今向かっているのが、マヤの種族たる蟲人族の国。


 陽国だ。


 陽国は四大氏族と呼ばれるカブト大氏族、クワガタ大氏族、アゲハ大氏族、クモ大氏族の4つの大氏族を中心に治められており、その四大氏族の傘下にマヤの家のような士族が下り国防をになって、回っているらしい。


 その士族にも、上級・中級・下級が存在し、それぞれルールに従った家名が与えられてるらしい。


 例えばマヤの家名、コガネは一族の特徴の蟲の名前が与えられておりそれは中級でも相当たかい位にあるということらしい。


 下級士族の家名は特に蟲と関係の無いものさえあるみたいだ

 そして蟲人族は顔面が蟲なやつも多く、構造上喋ることすら出来ないからか、ほぼ全ての蟲人族が念話の能力を持っているとか。


 そうやって教えられてばかりでは忍びないと思い、請われていた。日本拳法の技、波動拳をおしえてあげることにしたのだが…


「まず手を開いて、手首をなるべく起こす。

 そして、突きや打ち出す時に徐々に手首のスナップを使いながら拳を握っていき、当たる瞬間に決める!」


 パァァァァァァン!!


 生木が弾けてえぐれる音を響かせる。


「むむっ?!出来ないのでございますよ。何せ私は腕も足も甲殻に覆われてございますので…」


「露骨に落ち込むなよ。この武術は本来普通の人が普通の人を打つために開発されたものなんだ。多少使えなくてもしょうがないさ。」


 俺の横でしょんぼりしながら進むマヤは唐突に顔を上げて前を見る。


「どうした?」


「あ、いや街道が見えたのでございますよ。

 もう少しで着くのでございます。」


 視線を前に向けると確かに道が見える。


「とても悔しいでございます。ございますけれど!

 種族の特徴、そして祝福(ギフト)の恩恵たるこの甲殻を捨てる訳には行かないのでございますよ」


 そうマヤの甲殻は祝福(ギフト)の恩恵を受けているのだ。

 聞いたところその祝福(ギフト)の名は反攻排撃(リジェクトカウンター)


 その効果は四肢の甲殻に魔力を貯めることでセット出来、四肢に攻撃が当たった瞬間にその攻撃を無力化し貯めた分の魔力が無くなるまで追い続けるカウンター攻撃を放つという。

 凶悪極まりないものだった。


 貯める魔力に応じて無力化に上限がかかったり、1度無力化をしたいずれかの手足は、再度魔力を充填するまで無防備らしいが、それでも強い。


 事前準備のみのほぼ無条件で攻撃の無力化が出来るのは選択の幅が広がることだろう。


 そんなこんなでやっと城壁が見えてきた。

 高い、かなり高い木材の城壁だ。


「やっと着いたのでございます!さぁ!

 ようこそ陽国へ!」

陽国よいとこ1度はおいで(来れるものなら)

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