Wonder 現在編-34 ついに!?
あれから数日後
いつも通り、授業を受けていた私達に突然先生が言った。
「今日は教育実習生がうちのクラスにやって来るから、迷惑かけんなよー。」
「じゃ、お願いします。」
先生がそう言うと、教室に男の人が入ってきた。
「緋流ルイです。少しの間、よろしくお願いします。」
ガタッガタッ
誰かが急に立ち上がったようだ。
みんな一斉にその人の方を見る。
その人は、麗花だった。
麗花は怯えた目つきでルイ先生の方を見ると、教室から飛び出した。
「あっ、ちょ、アリス様っ!?」
先生が焦った様子で叫ぶ。
ルイ)「へぇー。やっぱりあの子がアリス様………。」
ルイ先生はそう呟くと、麗花を追いかけた。
碧)「・・・・・・・。」
私は少し考えた後、立ち上がった。
碧)「先生、私具合が悪いので保健室行って来ます。」
心配でたまらなかった私は仮病を使って、すぐに麗花を追いかけた。
チラッと先生の方を見ると、ポカンとしていただけだった。
はぁはぁと息をしながら、麗花は走りつづけていた。
気がつくと、いつの間にか校庭まで来ていた。
麗花)[……やだ、恐い。あの時と同じあの視線、オーラ……。]
麗花)[アイツは…………。]
「・・・・。」
ルイ)「アリス様。会いたかったです。」
麗花)「・・・・・。」
「何のことですか?ルイ先生。」
「私は麗花です。アリスではありません。」
麗花は震える声を隠しながら言った。
ルイ)「しらばっくれても無駄ですよ。私は今すぐにでも、あの時のことを思い出せます。」
麗花)「・・・じゃあ、やっぱりお前は!!」
麗花は一瞬で怒りを露わにした。
ルイ)「まあまあ、そんなに殺気立たないでください。」
「アリス様、あなたの髪にはやはり見とれてしまいますね………。とても麗しゅうございます。」
ルイはそう言って麗花の髪を触る。
麗花はルイから逃げようと一歩ずつ後ろに下がる。
しかし、そんな麗花の邪魔をするようにすぐに壁に行き当たってしまった。
麗花)[どうしよう。これじゃ逃げられない!足も震えてうまく動かない。]
[・・・私は、今まで何のために力をつけてきたの?結局これじゃ、あの時と何も変わらない。]
「麗花っ!」
麗花)「えっ!?」
私は麗花の名前を呼んで、ルイ先生を睨みつけた。
碧)「麗花に何か用ですか?……ルイ先生。」
ルイ)「……あなたは?」
碧)「私は麗花のクラスメイトです。」
ルイ)「私はアリス様に用があります。私の邪魔をしないでもらえますか?」
碧)「悪いですけど、それは出来ません。あなたは何か危険な感じがします。」
私はそう言って、麗花の手を取り、教室へ戻ろうとした。
しかしそれは叶わなかった。
碧)「痛っ!!」
ルイに急に髪の毛を引っ張られたのだ。
麗花は涙を浮かべ、震えながらこちらを見ていた。
麗花)「いやっ、やめて!!碧に手は出さないで!」
麗花はそう懇願したがルイは言うことを聞かなかった。
麗花)[どうしよう。私のせいでまた………。また、私が殺すの?]
麗花)「はぁはぁはぁ。ゼェゼェ。カハッ!」
麗花の様子がおかしい。
麗花)[……い、息が、出来ない。]
その時。
「「「「麗花っ!碧っ!」」」」
私達の名前を呼んだのは蘇芳達だった。
蘇芳は私が捕まっているのを見ると、叫んだ。
蘇芳)「・・・あんたは誰?碧から離れろよ!」
琥珀)「麗花っ!?大丈夫?」
麗花は琥珀の声に反応を示さなかった。
琥珀)「麗花?麗花っ!」
琥珀)[・・・う、うそだろ。息、出来てない?]
[そ、そうだ!ハイトさんに連絡すれば……。]
そう思った琥珀は、チラッとルイの方を見た。
ルイは碧と蘇芳に邪魔されていてこちらの様子に気付いていないみたいだった。
琥珀はこれまでにないスピードでハイトに連絡する。
ハイトはすぐに向かうということだった。
琥珀)[それまでは、俺が麗花を守らないと!]
琥珀は静かに決意したのだった。




