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瑠璃色の心

 雫は自分の行動に驚いていた。なぜ、あんなことをしたのか、未だに分からない。いや、分かりたくもなかった。

 灯夜を見ていると、なんだか落ち着く。いつまでも一緒に居たい。静流と上手くいくはずの灯夜を考えると、悲しくなる。心がざわめき落ち着かない。

 分からない感情が多過ぎた。自分は静流の押さえ込まれた感情の表れ。普通の人間なら持ち合わせているはずの感情が、雫には欠如しているのだ。ただ、その感情は徐々に芽生えつつある。

 突然、静流の気持ちが流れ込んでくる。灯夜の映像だった。灯夜は二人の少女を連れて歩いている。その様子から察するに二人は、灯夜に心を許しているようだ。それを見た静流と雫は目を背けた。そんな灯夜を見るのは嫌だった。

 (ただ、私だけ……。私だけを)

 言いようもない苦しみが、こみ上げてくる。こんなことは初めてだった。

 邪念を捨て、今の現状を考える。

 彼女たちが消えれば、この世界には、灯夜と私たちだけになる。そうなれば、平穏がこの世界にももたらされる。自然にそう思えた。

 雫は目を閉じ、強く念じた。非情な罠をはり、灯夜たちをある場所に案内するためだ。おそらく、灯夜は雫の仕掛けた罠に気付くだろう。しかし、残りの二人はどうかな。まず、分からないだろうと思った。

 こうして目を閉じているだけで、二人の行動が想像できる。二人の顔は、怒りと苦しみを混ぜた顔だ。きっと彼女たちは思い通りに行動してくれるだろう。そう仕向けたのだから。

 仕掛け終えると、再び雫は傍観者となる。

 雫の想いが溢れ出すのは時間の問題だった。


大変短くなってしまってすいません。キリのいいところで切ったらこうなってしまいました。次回はやや長めになるはずですので、ご勘弁を!

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