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夜はいつものように私の部屋に集まって、そのまま暴露大会。
「ハゲの体臭がマジで無理」
歯を失ったと同時にベルダ姉様は口が悪くなった?
「煎餅まで辛いのよ。私はザラメがいいのに」
エリー姉様のぼやきも止まらない。
「歯を折られたときすごく腫れて、その顔を見てあのハゲ笑ったの。『愛の力で耐えろ』とほざくし。愛してねぇっての」
反対にサイカ姉様は黙って自分の中にうっぷんを溜めていらっしゃる。
「夫の父が婚姻を繰り返すから義母が三人よ。乳母も元気でしゃしゃりでてくるし。小姑も多い。なんで私の食事が乳母の後なのよ」
エリー姉様のところは食事の作法までややこしそう。
「エリー姉様、お友達を作るといいわよ」
サイカ姉様が言った。
「そうね。私も夫の愛人たちと悪口を言って吐き出しているもの」
ベルダ姉様まで同意する。
コットは所在なさそうで、耳が痛いようだった。
「姉様方、私たちそろそろ眠るので」
堪らずに私は欠伸をして見せた。
「ああ、はいはい」
という感じでその日はお開き。
「凄まじいな。女は怖いとバーリーが言っていたのも少しわかる」
とコットが言った。
「私みたいにリハビリをしたり、料理ができたりしないのよ」
サイカ姉様は台所に入れないといつかの手紙に書いてあった。不満の消費の方法もないのかもしれない。姉様たち、ここにいるときは私と話すことで少しは楽しい時間を過ごせたかしら。誰かが笑っている顔が私を幸せにさせたもの。
コット、私はあなたと眠ると癒されます。背が高いから正装すると更にかっこいい。そんなあなたに抱き締められて眠る私は幸せ者です。




