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翌日には体調が戻ったのでエリー姉様からの手紙を読む。
『鏡がありません。
カエールを食べます。
とても寒いです』
その手紙を読んでぞっとした。
なんだろう。字に生気もない。
「エリー姉様はどうでしたか?」
朝食を食べながらコットに聞いた。
「席が遠かった」
「フレディには会わなかったの?」
「席が遠かったのだ」
コットは何も悪くない。離脱したのは私だもの。この足のせい。
「一人にしてごめんなさい」
と謝罪した。
「いや、仕方がない」
コットにお願いしてエリー姉様にもマットを送りたいとおねだり。
「お安い御用だ。でもその前にふたつ。今度、時間があるときでかまわないから一緒に出掛けよう。二人でゆっくりしたい。それと高い山にもう一度行って、また足が痛くなるか確かめてみよう。標高のせいならばリンネットを高い場所には連れて行かないことにする」
「わかったわ」
ふたつとも私のためのような気がする。問題があれば対処しようとするのは王様だからではなく私の体を気遣ってくれているから。




