表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私を好きって本当ですか? ~自己肯定感の低い私が結婚したら幸せすぎでした~  作者: 吉沢月見


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/126

35

 その肉料理は煮込むほど、味が深くなった。

 だからコットが帰ってくるのが余計に待ち遠しい。


「リンネット、戻ったぞ」

「おかえりなさいませ」

 抱きつくかと思ったのにコットが近づかない。


「こちらの服にしたのか? よく似合っている」

 と褒めてはくれる。


「ありがとう」

 なんとなく私を欲してぎゅっと抱き締めて離さない人だと勝手に思い込んでいた。エリー姉様のロマンス本の読みすぎね。


「汗臭いから、温泉に入って来る」

 とコットは顔を逸らした。


「はーい」

 よし、その間に食事の準備。


 コットの好きなお肉料理にパン。サラダは酸っぱいドレッシングにニンジンのスープ。私は柘榴のジュースでコットはワイン。こっちは次々に運んでくるスタイルだけど、面倒なので全部並べてもらった。


「いただきましょう」

 と席に着く。


「うん。リンネットは今日まで何をしていたんだ?」

「いろいろよ」

 コットがパンを口に運んで咀嚼を止める。


「料理した者を呼べ」

 コットが口から出したのは爪だった。


 コットが激怒するから従者たちが一瞬で凍り付く。

「コット、ごめんなさい。たぶん私のだわ。うちの作り方と違ってすごくこねるんだもの。ほら、ここの爪が割れてる」


 右手を私は見せた。

「そなたのなら構わない。そうか、リンネットが作ったのか。あとはどれ?」


「肉と野菜を切りました。調味料の配合もしたわ。サラダもちぎったわ」

 私が話すたび、コットはそれを口に運んだ。


「うん、全部うまい」

「あらあら、そんなに詰め込んだら味が混ざるでしょう」

 コットは王様だから王が怒ると臣下はオロオロしちゃう。


 そうだ。私はコットが怒らないように心掛けよう。仕事のことはわからないけれど、なるたけ平穏に、調和を重んじよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ