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 果てなき果てのものがたり

作者: みなはら


『果てなき果てのものがたり』




まず初めに言葉あり


言葉は人に伝えるために






 -◇-




言の葉に意志を持たせる


心を相手に伝えようとする


想いが伝わることを祈りながら




伝わらないことで憤りもする


伝わらないことを悲しみもする



想いは風


想いは祈り



伝わってほしいと祈り


心を風にゆだねる




人は見るものを見る


わたしもそう


人は想いと共に世界を見つめる




人の視点はひとりひとりが違う


時に似てはいても


それぞれが特別で


その想いや心はその人だけのもの



ひとりひとりが持つ


ただひとつだけの


たったひとつの唯一のもの



それは特別でたいせつな


たったひとつだけの世界



ひとつしかない心の世界


そこに住むものはだれ?



その世界にはあなた以外の人は居る?




わたしの心にはわたし以外の人が住んでいる


わたしが受け取ったもの


わたしが望む気持ちから生まれた人たちが


この世界へと生まれてくる




生まれたものの世界(こころ)


生まれてくれた相手のもの


わたしの世界へと宿った


たいせつなたいせつな人の世界



その生き方がわたしの望みと違っても


望まない形でこの(せかい)から去っても


それは仕方のないこと


人は別の世界を持って生きているから




ここでわたしわひとり


この心へと来てくれた人のことを見る



祈りを捧げる



人の世界(こころ)の安らぎを



そうして人の(せかい)の望むものを観る


人の望みの強さを知る



強き望みは叶いがたく


強き願いは時に人を遠ざける


憤り、荒ぶる(せかい)



だからひとりになるのかと


その孤独をおもう



孤独な世界(こころ)


人はだからこそ


相手へ共感を抱くと喜び


その感じた間違いに憤り


独りだという想いに悲しみを洩らす




ひとはひとり


ひとりだからこそ


ほかのひとのことを


たいせつだとおもう


わたしはおもう




人は誰もその人の人となりを生き


それぞれの想いで歩み続けてゆく


人を想い


人に想われて


自分だけのおもうままの道を進む




わたしの人と関わる世界


人の想いの住むわたしの(せかい)



わたしわ人のかたわらを歩き


わたしの決めた道を歩んでゆく



その人とともに



そのとなりを






 -◇-




人はみんな違う


その感じかたは人それぞれ


あたしはその事を、とても面白く感じている



あなたの世界


あたしの世界


世界は交わらず


想いはいつもすれ違う



すれ違ったはずなのに


すぐ隣を歩いていることに気づく


手を取ったつもりでも


気づくと手は離れていて、あなたはいない




あたしはひとり道をゆく


あたしだけが描くことのできるもの


その目指すもののために


その叶えたいことのために


わき目も振らず道をゆく




だからかな…


いつか気がつくと、


あなたがいなかったのは



あなたと一緒にいたかった


あなたとはずっといられないとわかってた



あなたが寂しがると知っていても


あたしも悲しく想うとわかってても



あたしには選んだ道しかなかったんだ


だから…



あたしはひとり道をゆく



あたしは思うんだ


今はあなたがいなくても、


あなたと過ごせたことに意味はあるって



だって今でも、


手を取ったあなたの影が、あたしのなかに居るから



だからありがとね♪


あなたと一緒でうれしかったよ


ありがとう、あなたの時間をあたしにくれて




だから…、うん…


うまく言葉にならないね…




あなたはあなたの思うように生きてね



あたしはあたしの場所を目指すよ!






 -◇-




世界を俯瞰して見る


重なりあう世界


重なりあう心



照らしあい


光を受け


光を与えあう


人の心たち


一方から見ていただけではわからない



俯瞰した円環の重なりあう光と


水平に観る交わらない幾層もの光の線と


見える世界の様相も


感じ取れるはずの心への響きも


見ようとする想い


見たいと思う感情で


その心には違って見える



重ならない世界


届かない想い


届かせようと強く願うほどに届かず


優しく祈る想いが届くこともある



受けた想いは照らされた心がそのあり方を決める


その望みは響かせたものと同じにはならない


響きのなにを受けるのかは


それを受けたものが決めるのだから




隣り合って、手が届きそうでも触れないところ


相手の姿が見えていて、想いを知った気持ちにもなる世界


私は私の世界を歩いて行く




人の軌跡


重なりあい、


ただし、決して触れられず、


けれども、影響を受け、与え合う



それは繋がりながら、


すれ違いながら、


時にぶつかりあい、


そして、隣を進むように見える世界




見る角度で変わる世界


近づき、心を繋ぎ、


重なる瞬間に反応しあって、


やがて遠ざかるようにも見える


そんな世界





無限に重なりあう、円環の盤面のようにも、


巡り合う星たちの、巡る軌跡の重なりのようにも、


見え方、捉え方で、


さまざまな姿にも見える、人の繋がる世界





人との距離


世界の繋がり


それは果てしなく離れていて


決して手が届かなくとも


触れあえるほどに近い



完全に重ならない


それぞれの人の軌跡


円環とも感じられる人の世界


それぞれが持つ人の心


手を伸ばし響きあう



音が広がる


共鳴しあう歌声のように




重なりあい


触れられず


照らしあい


響きを受け


響きを与える




想う心は熱を感じるほどに近く


見つめる心は時に凍えるほどに遠く


だからこそ人は熱を持って語り


その想いの熱を風に流す


いつかその熱が誰かへと届くことを祈る





心の光を持ち、ひとり夜を歩く世界



一人きりの歩みは、隣を歩く人の光で照らされている






果てなき果てを目指す光


それぞれが望む果てへ


遥か先の場所へと続く道を臨む


その苦しさと楽しさをあわせ持つ道へ挑む




たどり着けなくともいい


その道をたどりゆく





そこに何があるのか


私は


行ってみたい




果てなき果ての世界への道を歩む












-つぶやき-



層のように広がりをみせる人の心の世界。


その心の世界はお互いに触れられないけれど、

それでも心の近い人同士というのは、隣にある世界のように、

その心が見えたり、感じられるようにも思えます。


そして、触れあうようにお互いへと影響を与えたり、

影響を受けたりするように感じられるのですね。

面白いものです(^ω^)



創作というのは人生と似ていますね。

創作にしても人生にしても、

一人だけで自分が望んだ場所を決めて進むのだと感じます。


それはひとりで行うものだけれど、

自分から背を向けない限り孤独ではない。

望むなら周りからの力、影響を受けとることができるのだと、

そう感じつつおります。


影響を受け、影響を与え、

一人では到達できない、

独りでは時間の掛かる物事を、

人から受けた力、

人から受けた心の響きで、

その高みへと至ることができたりします。



だからでしょうね。

ひとりで成し得ることを望むのとは別に、

人と関わることで得られるものを、

とてもたいせつなものだと感じたりするのでしょう。


一人でするよりも、広く、深く得られるものがある。

だからこそ共同で行う、影響を共感できる作業というものは、

自分にはこの上ない体験であるように思えたりいたします。


人と関わることで得られるものというのは、

自分にはとてもたいせつなものなのだと、

そんなふうに考えたりしておりますね。



残念ながら相手の世界へと直接手を触れることはできません。

影響を受け、与えることはあっても、思い通りにはできません。

人は相手の世界へ、その心へと直接ゆくことができないので。


相手を思うように動かせないのと同じことですね。

ある意味で思い通りにできるのは自分の世界、心だけです。


だからこそそれぞれの、

その人の持つ世界は特別で、

その人はたいせつなのでしょうね。



この文章は、『層』という作品の言葉に触れて、そこから生まれたものですが、

始めに書き出した形では、文章として仕上げることが出来ませんでした。


最後の文章の一部が、始めに思った形として面影を残すものですね。

当初掴んだと思えたものが、手からすり抜けて行ったような感じがいたします。



今回は三層としての文章として、それぞれの心を、

自分のイメージする、別々の語るものの言葉として表現してみました。


どれも似てはいますね(^_^;)←書いたのが自分ですからそれはまあ、致し方ないところではあります。


それぞれが親しい関係にあるもの同士という前提で、共感し想うこともあり、

けれども、やはりそれぞれが個々に思うものは別なのだと、そんな気持ちで書いてみました。

文章では、そうした影響を与えあったひとつのもの、作品の言葉をモチーフとして、それぞれの想いの方向を少しずつ変えてみたつもりで試したのですね。←思いつきなので、完全には出来ておりませんけれど(苦笑)



まあいろいろと書いてはいますが、

この文章は当初の方向から外れた、結果としての妥協の産物です(^_^;)


ある意味で自分の力不足でもあり、

今回の文章として作り上げた形が、今の自分で思うこととして捉えられる、自身の限界ということなのかなと、そんな印象も受けておりますね。



元々が作品のなかの本質の部分ではなくて、言葉の端々から閃きをいただいたものなので、オマージュ的な形になることはないと、そう感じてはおりました。

ですが違うかたちになるのは致し方ないとはいえ、もう少し作品のテーマ、本質と近くなるイメージとしたかった気持ちも残っております(*^^*)


ともかくこれは、作品を拝見して、言の葉から響くものをいただいたことから始まり、自身の持つ気持ちというところへと落ち着いた、いつもの自分の書くものでした(^_^;)←結局それしか出来ないということですね(苦笑)



そして、この文章が形になったのは、間違いなく、

Ichenさんのかかれた作品があったからこそ、こうして形にできたものです。


Ichenさま、きっかけを与える作品を拝見させていただき、感謝いたします。




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― 新着の感想 ―
[良い点] うまく言葉にできませんが、心の奥によく響く、とても素敵な作品ですね。 素敵な作品をありがとうございました☆彡
[良い点] 遅ればせながら……m(_ _)m どうされてるのかなー?と、今日、みなはらさんとこ伺えば、最新詩!! ご投稿された日の時間帯はバタバタしてまして(夜勤入り…汗(^-^;)読みそびれていたよ…
[良い点] 一文字、層という響きから、ここまで大きな心の広がりと美しさが現れる詩が。とても印象的な詩です(^^)
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