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プロローグ
僕は独りだ。
いつからだろう。僕の周りの人々が消えて逝ったのは。
どうあがいたって独り。
もう何をしたって誰も振り向いてくれない。
誰かに助けてもらいたいのに、助けてくれる人なんていない。
助けを求めたって、返事がこない。
何をしたって一人。
朝僕を起こしてくれる人もいない。
一緒にご飯を食べる人もいない。
話し相手もいない。
世界が暗い。
前に進むことも出来ない。
どこからか声が聞こえて来るのに、実体がない。
そりゃあそうだ。
僕に関わった人は全員死ぬのだから。