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第3話 ステータスを知ろう

異世界のバンデフ王国に召喚された真汰達2年2組全員。召喚された理由は、活発化している魔獣討伐。

仕方なく元の世界に帰れる間まで手伝う事になった。


「ところで、私達はどうやって魔獣と戦うのですか?」


芹香はここで質問するとクラス全員は気づく。元々彼らは普通の高校生なので魔獣と戦うなんて不可能で、もしかしたら死んでしまうかもしれない。なので、真汰や誠司達はやっぱり無理だなと半分諦めかけた。


「それなら心配いらん。今すぐ彼らを中庭の訓練場に」

「「「はい」」」


国王のディラスの命令で兵士が真汰達を訓練場に案内するので、全員は言われるままについて行った。到着すると鎧を着た年齢は30代位の歴戦の戦士らしき男がクラス全員の前に立つ。


「私は騎士団長のジドフ・デーラストだ。君達の戦闘教育などを任された!」


ジドフ・デーラストはバンデフ王国の騎士団長で、これから2年2組に色々と教える教官らしい。


「さてと、全員さっき召喚されたばっかりで、戸惑っているかもしれないが…これからやってもらいたいことがある」


すると神官がやって来て箱から野球ボールぐらいの水晶玉と針を全員に配った。


「全員に受け取ったな?これはこの場の全員のステータスを図る水晶だ」


説明によればクラス全員が召喚した時に、それぞれに合ったレベルとスキルと役職が与えられた。そしてこの水晶はステータスを知るだけでなく、何かあった時の証明書の役割もある。


「あの…これはどうすれば?」


誠司は使い方をジドフに尋ねる。


「自分の血で水晶に名前を書くだけだ。さぁ、早くやるんだ」


とりあえずクラス全員は水晶と一緒に貰った針で、人差し指を少し刺して血を出す。そのまま血で水晶に名前を書いた。その瞬間、水晶から光が出て名前と職業とレベルが出る。


《獅子谷誠司 種族・人間 職業・勇者 レベル・10 魔力・100 体力・100 スキル・全魔法属性 全魔法耐性 超真力》


《秋風由里 種族・人間 職業・回復師 レベル・6 魔力・72 体力・10 スキル・回復》


《宮岸芹香 種族・人間 職業・剣士 レベル・7 魔力・49 体力・77 スキル・高速移動》


《大岳浩介 種族・人間 職業・格闘家。レベル8 魔力・31 体力100 スキル・肉体強化》


《横森進 種族・人間 職業・戦士。レベル6 魔力・29 体力34 スキル・疾風》


《池原卓 種族・人間 職業・戦士。レベル5 魔力・40 体力43 スキル・爆裂》


クラスメイトの殆どが、様々な役職とスキルが与えられていた。しかも誠司は3つのスキルを持っている。


「なんだこれ、結構レベルも良いじゃん!」

「しかも役職もスキルもカッコいいし♪」

「少しやる気が出てきちゃいそうだね!」


などと自分達の役職やスキルにはしゃいだりする。


「まさか、君が勇者で3つのスキルがあるとは大したものだ」

「いえいえ、それほどでも」


ジドフに褒められて誠司は少し照れたりしてると、由里は真汰に近づいて役職とスキルを話した。


「私は回復師になったけど、真汰くんは?」

「今しようとしたところ。でも俺は何だろうな?」

「とにかく、ここは調べて見なくてはな」


由里とジドフに見守られながらも真汰も少し胸に期待を膨らませながら、さっそく水晶に血で名前を書いた。そして水晶から出たのは


《春本真汰 種族・人間 職業・不明。レベル1 魔力・5 体力5 スキル・なし》


「え?」

「これって…」

「なんだ…と?」


なぜか真汰だけレベルが1で役職が不明。おまけに魔力も体力も一般人並みの5で、しかもスキルがないという結果。これには3人は少し呆然となる。


「なんだこりゃ?殆ど雑魚じゃないか!」

「わはははは!やっぱりオタクは役立たずだな」

「全くだ。なんでこんなのも来たのか不思議なくらいだぜ」


池原達がすぐにちょっかいを出してきた。これには周りの生徒もクスクスと笑い出したりする。すぐにジドフが止めに入って終了となる。


「さてと、とりあえず部屋を用意しておいた。メイド達に案内して貰え」


メイドがやって来たので用意して貰った部屋に案内される2組。


「うわっ!なんだこの凄い部屋は…」

「素敵!ホテルみたい♪」


用意された部屋は綺麗な壁紙に、フカフカな絨毯とソファーとベッド。さらに高そうなテーブルとランプも置かれた豪華な作り。

2組全員はそんな豪華な部屋で、まるで高級ホテルのような気分だと思い興奮していた。

けれども、なぜか真汰の部屋はまだ案内されてない。


「ちょっと、俺の部屋は遠いの?」


なんだかメイドが気の毒な顔になりながら立ち止まる。


「すみませんが…あまりショックを受ける可能性が高いので、覚悟してください」

「え?」


こうして案内されたのは屋根裏部屋で、しかも物置だったのかホコリまみれでベッドと机とランプが置かれただけ。

まるっきり他のクラスのみんなと扱いが違っていた。


「なんで…みんなの部屋は豪華なのに…俺だけ」

「私もこれは流石に酷いと思いますけど…仕方ないんですよ…」

「…ステータスか」

「はい、本当にすみません」


自分のステータスが低いという理由で、こんな酷い部屋にしたらしい。こんな扱いに真汰は静かに怒り出すが、意味がないのでグッと我慢する。


「分かった…屋根があるだけましだから」

「ええ、すみません」


とりあえず部屋に入ってベッドに横になる。


「本当にこれから…どうなるんだろう」


ステータスが低くて酷い扱いを受ける自分は、この先どうなるのか落ち込んでしまう。

3話ではクラス全員のステータスを調べる事になりましたが、主人公が低いというお決まりの結果になりました。

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