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第1話 始まりは召喚から

ある晴れた日の朝。


[マズイ…早くいかないと]


慌てながら走って来るのは何の変哲もない黒髪の少年は、高校1年生の春本真汰。ゲームや日本の歴史関係とかが好きな普通の少年で、寝坊したので大急ぎで高校に向かって走る。

何とかギリギリ到着して2年2組の教室に入った途端。


「よぅ、ギリギリ間に合ったようだな?」


赤髪に染めたかなり人相の悪そうな背の高い少年が真汰の前に立つ。しかもその後ろに、取り巻きらしき2人もいた。


「いや…俺は別にわざと遅れたわけじゃあ……」

「そうだろうな。さすがオタクだから徹夜だろ?」

「本当にキモイなぁ」

「とりあえず、昼には分かってるだろうな」

「……はい」


などと言って真汰から去っていくと、周りの生徒の半分は少し笑い出したり見てないふりをする。

さっきの少年は池原卓(いけはらたく)。所謂、不良生徒でよく真汰を絡んだりイジメている。ちなみに後ろにいる2人は池原の取り巻きの岸山次郎(きしやまじろう)安森勝(やすもりまさる)


[元々、早く来ても遅く来てもこんな感じだし…]

「真汰くん、大丈夫?」


ため息を吐こうとする真汰の前に、いつのまにか紺色のふんわりと外ハネヘアーな美少女が近づく。


「ああ、大丈夫だよ由里」


彼女は秋風由里(あきかぜゆり)。真汰の幼馴染でいつも心配してくれる優しい心の持ち主。その容姿から学校のマドンナ的存在で、ファンクラブも結構多い。


「池原くん達。どうせお昼の買い出しをさせようとしてたよね。本当に酷い」


真汰をイジメてパシリにしている池原達に怒り出す由里。


「そうかもね。でもあんまり俺に関わると余計にアイツらから、どんな目に合わせるか分からないから…」

「そんな事を言わないで、私達幼馴染でしょ?」

「ん…」


だけど、こうして幼馴染に心配されることがとても惨めに感じるので、心配させまいようにふるまう。


「2人共、何やってんの?」

「あっ!」

「獅子谷くん…」


そこにいきなり現れた背が高くて、茶髪のさわやかな青年は獅子谷誠司(ししたにせいじ)。勉強も運動も抜群で正義感も強い完璧超人。ちなみに由里と同じようにファンクラブもあって、他校からもモテてる。


「さっき見てたけど、あまり彼女を困らせないようにしなよ?」


どうやら誠司から見て真汰が由里を困らせていたように見えた。


「待って、違うから…私は別に!」

「良いよ…俺が原因だから」

「真汰くん……」


これ以上由里に迷惑かけないようにとする真汰。もしも色々と誤解を生んで、余計に周りから変な目で見られるかもしれないから。


「ちょっと、どうしたの?」

「なにがあった」


さらに黒髪のボブカットの凛々しい雰囲気の美少女と、大柄で短髪な青年がやって来た。


「芹香ちゃんに大岳くん」

「ちゃんは止めてって言ってるでしょ?」


少し恥ずかしそうになる彼女は、真汰と由香里の幼馴染の宮岸芹香(みやきしせりか)。剣道部の所属で、かなり気の強い性格な2人の世話役。

ついでに大柄の青年は誠司の親友の大岳浩介(おおがくこうすけ)でバスケット部のエース。


「別になんでもないよ。とりあえず席に座ろう」

「…そうだね」


そして教室に揃った真汰達を含むクラス全員は担任が来る前に席に着いた。しかし


「んっ!?」

「あれ…」

「眠気が」


突然、生徒全員が眠気に襲われ意識が朦朧となった。何とか体を動かそうとするが、金縛りで動けない。その為、教室の中は唸り声が溢れている。


[んん…これ、は!]


同じく眠気に襲われる真汰は目撃した。床に魔法陣が出てきて光が発せられていることにそして教室にいる生全員は、魔法陣からの光に包まれて消滅した。

しばらくすると担任の教師がやって来たが、生徒が1人もなくなっていることに驚く。

今回は短めで、次回は召喚された先の話になります。

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