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第九十二話 交渉手段

「ほら、タツミ、いい加減起きろ。もうお開きだぞ」

「……すう……すう……」

 駄目だこの人。完全に酔いつぶれよった。

「三井、見せつけるのはもういいだろ?てか止めてください」

「そうだそうだ。それ以上いちゃつかれてると自制心が利かなくなる」

 そう、よりによってタツミは俺にしがみついたまま熟睡してしまったのである。離れようとしても、意外と強い力で離れず。無理やりに払いのけようとしても相手が女子である以上、そこまで手荒にはできない。大体女子が相手だから変なところを触るわけにもいかない。他の女子に頼んで離そうとしてもらっても、面白がって取り合ってくれない……と八方塞がりな状態なのである。男子は殺気立ってるし、俺に一体どうしろと言うんだ。俺が何か悪いことしたか?

「全くけしからないねー(パシャパシャ)」

「ほんとだぞ、旦那。もっと周囲の視線というものを理解すべきだ(ジー)」

「お前らニヤニヤしながら写真とかビデオとか撮ってんじゃねえ!行動と言葉があってないんだよ!そもそもその写真とビデオ、何に使うつもりだ!?」

「脅は……友好的交渉のためだよー」

「温厚でない本音が口を突いて出ちゃったよ!聞いたかみんな?」

「……さあ?聞こえなかったなあ」

「聞こえなかったから、一枚俺も取っておこう」

「携帯で写真撮るな!おいタツミ!?やばいことになってるぞ!起きろ!このままじゃ大変な事態に発展しかねん!」

「……ふえ?」

 起きたか!?

「……なおくん、気持ちいい……」

 起きてねえ――!

「辰美ー。大胆発言だねー。「気持ちいい」なんて。あらあらまあまあ」

 事態悪化!男子のボルテージも上がってるし!

「もうお開きだろ!?早く帰ろうぜ!」

「旦那があからさまに沈静化を図ってるけど、どうする?」

「これ以上からかってるとー、本気で泣きそうだしねー。もちろん三井がー」

 泣きそう、じゃない。もう若干泣いてる。

「よっこい正一」

 そのネタをわかるのはもう少し年齢層が上だ。

「……何をしてる」

「え?旦那の肩に石川さんを乗せてるんだけど?」

「それで俺にどうしろと」

「送ってってあげなよー」

「俺自転車なんだけど」

「飲酒運転を石川さんにさせるつもりか?」

「歩いたら結構家まで距離あるぞ」

「大丈夫。旦那の体力なら」

 そういう問題じゃねえよ。

「ああそうそうー」

「送ることは決定なのか?そうなのか?」

「送り狼にならないようにねー」

「そう思うなら別の女子に送らせろよ!」

名古屋行ってきます。草津在住ですが、友達へのお土産はひこにゃんグッズ(バイトで彦根に行ったとき買った)。これでいいのでしょうか?

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