第六十四話 団結
今行動を起こしても、騒ぎが全校に広がるだけでメリットが少ない……そう判断したため、盗撮騒ぎの処分と謝罪は文化祭が終了してからにすることとなった。……おそらく俺は今日、眠る暇なく働くことになるだろう。……名ばかりの管理職って大変なんだなあ。全国の中間管理職の皆さん、頑張ってください。
「三井ー、現実逃避はそれくらいにしてー、ヘルプに入ってあげたらー?」
そうだった。保護者に手伝ってもらうくらいに人材が不足してたんだ。俺が早く手伝わんでどうする。
「早速入る。保護者には感謝せんといかんな……」
そう呟きながら店内へと戻ると、なぜか執事があふれかえっていた。
「先輩、私いらない子ですか?なんかどんどん集まってきたんですけど……」
「この文化祭を成功させたかったのは俺だけじゃなかったんだな……」
シフトの時間から外れ、本来は自由時間だというのにヘルプに来てくれたクラスメイト達。普通に感動できる光景だ。
「それじゃ、悪かったな。手伝わせて」
「いえいえ。私が好きでやったことですから。先輩を自由にできる権利で十分におつりが来ますよ」
「報酬高い!俺の人権は三十分にも満たないバイトで崩壊するレベルなのか」
「ふん、何を思いあがっていたんですか。その程度ですよ」
「せめてオブラートに包むとかしてくれ!」
「先輩の人権なんて、駅前で配られるティッシュ程度ですよ」
「むしろ下がってる!?オブラートに包んでもないし!」
また一段と俺の価値が下がっているようだ。デフレスパイラル到来?
「まあいい、とりあえず上着返してくれ」
「嫌です」
即答!?
「俺の一張羅なんだが」
「先輩は女子の上着をはぎ取った揚句、それを着て笑って人前に出るつもりなんですか?最低ですね」
「声がでかい!その言い方だと俺が変態に聞こえるだろうが!やめてくれ!」
「事実でしょう?」
「事実だが言い方によって印象が大幅に変わることを覚えろ!」
保護者の今の上着は俺が貸したものだし、笑って人前に出るのは執事という名のウエイターをするから愛想よくせんといかんからだ!決してやましい部分はない!
「大体お前から借りたいって言ったのに、返すのを拒否ってどういうことだ!?」
「……着心地がよかったとか?」
「同じ製品買え!」
「そういう問題じゃないんですよ……でもまあ返してあげます。条件付きで」
また条件か。拒否権もどうせないんだ。手早くいこう。
「大抵の要求は呑むからはよ言え」
「……先輩が休みの日に、私の勉強を見る……のはどうですか?」
「わかったから早く上着を返せ」
「いいんですか!?」
予想より遙かに楽そうな要求だったので、気が変わらないうちに承諾。
「日程は今後相談でいいな?」
「…………先輩と二人きり……」
「いいな?」
自分の世界に浸り込む保護者に再度確認するも、返事が得られない。そのため上着が返ってきたのは五分後となったのだった。
もうシリアス的展開を書くのは止めます……。疲れるしアクセス数は減るし……下手な挑戦はマイナスにしかならんことが判明したので……。
誰か文章を書く力をください。




