表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
102/113

第百一話 乱入

「ちょっと待ったあ―――!!」

「うお!?」

 バン!と大きな音を立ててドアが開いた。何!?何が起きた!?

「ってお前保護者じゃねえか!なぜ今、ここにいる!?」

「ある情報筋から、先輩の今の状況を聞いて飛んできたんです!」

 ドアの向こうを見渡しても、あの二人(ほぼ100%、その情報筋)の姿は見えない。……ああ、確かにあいつらは盗撮も盗聴もしてないな。……余計な爆弾を投下しただけで。

「……いしかわせんぱい?」

「な、何かな古木さん?」

 保護者から妙に大きなオーラが発せられているように見えるのは気のせいか。……気のせいじゃないな……。

「なーに先に告白してるんですかあ?」

「あ、あのね、落ち着こう?古木さん?」

「こーんなに落ち着いてるのに、どうしてそんなこと聞くんですかあ?それに……」

「そ、それに?」

「私が落ち着かなくなるようなことをした覚えでもあるんですかあ!?」

「ひい!?」

 明らかに切れてるじゃないか。タツミが怯えてるぞ、保護者。

「どうして保護者が怒ってるんだ?タツミが……その……俺に……こ、告白したくらいで」

「動揺しまくってるじゃないですか!告白されて!」

「だからそれがなぜお前に関係がある!?」

「先輩のことが好きだからです!」

 …………。

「……あ……」

「…………」

「……ああ――――――っ!!!?」

 保護者の悲鳴が部室中に響き渡った。……ドア閉めておいてよかったなあ……。



「い、今のなしです!ノーカン!ノーカウントです!」

「……マジで?」

「マジですけど!マジですけど忘れてください!計画があ!?」

「計画ってなんだ」

「先輩メロメロ大作戦……少しづつ私の虜にしていく作戦……って何言わせるんですか!」

「……わかった。これは夢だな。この俺がこの二人から告白されるなんて……あり得ないよな……。ハハ、今までそんなそぶり全く見せなかったし」

 ドス。

「……ぐお……何しやがる……」

 みぞおちは反則だろ……。

「痛いですか?」

「痛いわ!……ということは……?」

「……うん……」

「夢じゃないのかよ!?」

「そうですよ!」

「今ので余計忘れられなくなったわけだが」

「しまったあ!?」

「……本気なのか?」

 俺にいいところなんぞほとんどないんだが。

「……はい」

 数秒悩んだ結果、覚悟を決めたのか保護者も頷いた。

「私は先輩が……す、好きです。か……彼女にしてください!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ