二度目のぷろろーぐ
ええじゃないかの続編です。登場人物等は前作を読んでくれるとわかります。わからなくてもなんとかなる小説なので、面倒な人はそのままどうぞ。
「……あー、旦那。夏休みも終わりだな」
「そうだな。何か楽しかったことはあったか、義人?部活がなかったお盆のことだが」
「コミケ行ったな、イッシーと」
「……コミケとやらが何なのかは聞かないでおく。嫌な予感がするし。他には?」
「三時に起きて」
「待て。まずその前提がおかしい」
「2ちゃんねる見て」
「いつも通りだな」
「ゲームやって」
「頼むから法には抵触しない範囲でやってくれ」
「七時に寝る」
「……お前の将来が本当に心配だ。ニートになるなよ?」
「それはともかく、旦那。なんでうちの高校は、二学期の開始が八月二十五日なんだ?」
「進学校だからだろ。一応」
「普通、始業式は九月一日だろ。おかしくね?」
「文句は校長に言え。あの無能校長は実績上げるために必死になってるからな。俺たちの都合なんて知ったこっちゃないだろ」
「さりげなくひどいこと言ってるぞ、旦那」
「夏休みが終わったら、三週間後に学園祭か……忙しくなるな」
「それが終われば新人戦だ。九月はイベントが多いな」
「まずは課題テストから始まるわけだが、義人は夏休みの課題終わったか?」
「……今日は夏休み最後の部活だしな!全力で泳ごう!」
「今の間から察するに、つまり終わってないわけだな」
「夏休みに宿題なんて出すんじゃねーよ!」
「きれんな。キレやすい十代」
「あんな量終わんねーよ!うわあああん!」
「泣くな。みっともないゆとり世代」
「変な俗称をつけないで頂けませんか!?」
「気にするな」
「気にするわ!」
「まあ明日から新学期だし、気を引き締めていこう」
「唐突にまとめるなよ!?」
この物語は、変人率が異常値にある北高での愛と笑いに満ちた物語(一部誇称あり)になる予定である。