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プロローグ
注:エッセイではありません!
大好きだった、初恋の彼女。
いつも笑っていて、いつも明るくて、いつも輪の中心にいた。
桜が咲く頃、俺たちは生まれ。出会い。
桜の花びらが散っても、緑の葉になっても、葉が散っていっても、ずっと一緒にいて。
本当に、ずっと、ずっと一緒にいて。
いつまでも、こんな日々が続くと、信じていた。
けれど。
桜が舞い散る頃。
明るかった俺の幼なじみは、自殺した――。
俺の名前は、凪野涼。
幼なじみの名前は、小野原純。
生まれた時からずっと一緒だった俺たちは、突然離れ離れになった。
これは、そんな俺と、幼なじみの物語。
生まれた時に始まり、高二の春に終わった、そんな物語。
そして。
幼なじみである彼女の、走馬灯の物語。