妖精の図書館
扉を抜けた通路の先、そこには円形広場が待ち構えていた。
煌びやかな照明に歓迎され二人は足を止める。
不思議そうな顔のアーテナにリクは自慢げにーー
「ねえねえまだ小さいなんて言う?」
「なんでそんなに自慢気なのよ。むかつくぅ!」
地団駄を踏むアーテナを眺めながらリクはどこ満足気な顔を浮かべる。
図書館の中、一言で言うなら広い、これに尽きるだろう。
広いといっても様々な飾り付けや技巧が凝らされているが、やはり広い図書館で良いだろう。
本棚は広場を囲むように悠然と存在する、そして外観の小ささからはこれのことは想像出来ないだろう。
「ちょっと何か言いなさいよ」
アーテナを見守っていたリクは我に返って。
「ごめんごめんじゃあ調べ物しようか」
「はいはいそれで何を調べるのよ」
アーテナはワンピースを左右に揺らしながらあたりを見渡している。
顔は好奇心とそこから溢れ出る笑顔をこらえる面白い顔をしているのだろう。
アーテナはその顔をなんとか見られないように身体と顔をせわしなく動かし誤魔化しているようだ。
「は、早く調べましょうよ」
「調べますか!」
リクは「ついてきて」と言いながら先導する。
「さあ、そこの扉から行こう」
「わかったわ」
扉を開けたリクはアーテナの手を引き暗闇、扉の先へと歩いていく。
「ちょっと、しっかり握りなさいよ」
「はい」
きっと暗闇が怖いのだろう、顔が見えないのが惜しいけど。