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僕のイマジナリーフレンドがおかしい
「はい開けたわよ」
すぐさま窓から少し肌寒い風が部屋に流れ込んでくる。
間違いなく窓は開き気温は下がった。
「……ありがとう」
どうやらありえないことが現実に起こっているようだ。
「もしかして物に触れる?」
「当たり前じゃない」
「当たり前じゃないよ! これは由々しき事態だよ! なんで物が触れるの? おかしいよ!」
現実には作用しないのだ! 決して本を投げたり窓を開けたりしないのだ!
「いきなり何よ! あなたが私を作ったんでしょう何を驚いてるのよ」
「でもイマジナリーフレンドは人工精霊は物に触れたりとか出来ないのに……」
「イマジナリーフレンドは何かわからないけど『人工精霊』はある意味そうで私でしょ」
「ある意味?」
「だってあなたが私という精霊を生み出したんじゃない」
「そうだけど」
「そして私は物が触れるというのも事実」
アーテナは焦れったいと言った表情で。
「私は現実に存在する!」
「え、えーーーー!」
リクの疑問避けていた事実その他諸々全てを吹き飛ばす言葉。
これから、どうしよう……。