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散華乱舞  作者: 岩淵 笑実
覚書・外伝その他
26/32

この世界の人物たち

※警告※

物語の核心に迫るどころか核心そのもののネタバレ、裏設定、バックグラウンドも含みます。物語本編より先にこちらを読むのはおやめください。

《登場人物一覧》

 登場順。【】の中は『My Spotlight』でのキャストです。


・玄武 (二七歳) 【二年・相模礼子】

 城下町の子どもたちの間でみんなのお兄さん的存在。登場人物の中では最年長。長身で体格が良い。

 実はわりと身分の高い武家の次男。母親は領主である癸の家で乳母をしていたので、若殿・楸とは乳兄弟。殿の後妻の子どもである秧鶏と秋沙を家で育てることになった数年後、戦が起こって国内まで荒れたことを心配した父の指示で二人を連れて家を離れ、表向きでは家に寄りつかない放蕩息子を装っていた。他にも何人か身寄りのない子供を引き取って育てている。

 楸とは幼い頃からよく一緒に遊んでいた。体力任せで突き進むので、頭脳戦で攻める楸にはほとんど何も勝てたことがない。考え事は苦手で、それより先に体が動いてしまうタイプ。


・朱雀 (十七歳) 【一年・梅島梨絵】

 玄武に助けられた少女。元は捨て子で、自分の名も知らなかった。朱雀というのはもともと玄武の妹の名。

 うなじで束ねた短い黒髪をゆらして家中、町中を駆け回る働き者。普段はお洒落や着るものにあまりこだわらず、動きやすい小袖や男物を好んで着用。女の子らしく華やかで可愛らしいものに憧れる一面もあるが、自分には似合わない、また身の丈に合わないと思い込んでいる。

 明るく面倒見がよい。一緒に暮らす風馬、秋沙、青龍のお姉ちゃん役。いつしか玄武に淡い恋心を抱くように。


・秧鶏 (二十歳) 【一年・神谷栄】

 楸に仕える青年。正義感と責任感が強く、楸に忠誠を誓う。

 親がなく、数年前まで玄武の養い子だった。今は独り立ちして自分の家を持ち、妹の秋沙と二人で暮らしているが、家に帰れない時は秋沙を玄武のもとに預けている。唯一の身寄りである秋沙を何よりも大切に思う優しいお兄ちゃん。幼い頃から共に育った木葉に好意を持っている。

 楸・紫苑の異母弟だが、争いの火種となる事を恐れた母親の望みにより家臣の家で育てられた。そんな自分達の出生をある時知ってしまうが、妹はもとより他の誰にも相談することなく己ひとりの胸に仕舞う。


・木葉 (十九歳) 【二年・狛江京花】

 紫苑姫に仕える侍女。よく気が付くので、姫や殿を始め、古参の家臣たちからの信頼も厚い。

 玄武が家を出たばかりの頃に国境付近の山中で拾われ、それ以前の記憶が全く無かった。隣国の領主・鉱家の家臣の子で、弟が身代わりとして連れて行かれた際に離れないと駄々をこねたため、子供なら害にはなるまいと一緒に城に置かれた。城では年の近い翡翠の遊び相手として育つ。世継ぎ騒動が起きた時、嫡子とされていた琥珀が身代わりで本物ではないことを知っていたために口封じに殺されかけ、翡翠の手により密かに逃がされた。

 いつからか、共に育った秧鶏に思いを寄せる。


・秋沙 (十四歳) 【一年・西原飛鳥】

 秧鶏の妹。兄と一緒に暮らしているが、彼が仕事の間は玄武の家で過ごす。

 兄の事が大好き。本当は甘ったれの寂しがりやだが、兄を困らせまいとする健気な一面も。明るく気丈で、絶対に泣かないと自分で決めている。出生については両親は自分が生まれてすぐに亡くなったと知らされており、それ以上の事を聞こうとしたり恋しがったりはしなかった。


・風馬 (十七歳) 【二年・町田七波】

 玄武の養い子の一人。戦に巻き込まれ両親を亡くし、玄武に引き取られた。

 無口で大人しい。争いごとを嫌って集団に入って行かれずに引っ込んでしまう所がある。まだ完全には他人に心を開いていないようだが、何かと自分を気にかけてくれる秋沙にだけは気を許している。戦やそれを連想させるような物事を激しく嫌悪していたが、少女への好意から守りたい、強くなりたいという思いが生じ、玄武に教わって木刀を振ったり体を鍛えたりするようになった。


・青龍 (十歳) 【一年・小菅沙矢子】

 玄武の養い子の中では最年少。

 彼の出生は玄武と楸だけが知る秘密。玄武の妹・朱雀と楸の兄・藜の間に生まれた子であり、癸家の直系の跡取り。藜が城を留守にしていた時に城でちょっとした騒動があり、朱雀が大事を取って避難した先で産まれた。その前から体調が優れず臥せっていた朱雀は、息子に青龍と名付け兄に託して他界。

 素直でまっすぐな性格。気弱で少々情けない時もあるが、意外と鋭く人の気持ちには敏感。泣き虫なのは人のことを思いすぎるから。物心つく前から世話を焼いてくれた朱雀を実の姉のように慕う。


・楸 (二七歳) 【二年・白金月香】

 玄武たちが暮らす小国の殿。数年前に父と兄を相次いで亡くし、若くして家を継いだ。

 頭の回転が速くて軍略にも長け、また自身の剣の腕も相当なもので、本気になれば天下を取れる人と噂される。しかし気が優しく落ち着いた性格で戦を嫌う。家族思いの家臣思い。気が強い妹は頭痛のタネ。

 翡翠との縁組が無くなったのち、家を継いだ頃に他の大名家の娘を娶ったが、流行病で亡くしている。


・紫苑 (二四歳) 【二年・白金雪穂】

 楸の妹。戦国をたくましく生きる姫君。美女。

 姫としてしとやかにしてみせても、持ち前の気の強さが隠しきれない。気性が激しく自分の感情に素直。理性派の兄・楸とは正反対の性格。行動力はあるが、楸と似て頭は良く、考えなしに行動することはない。兄の支えになりたいし役に立てるという自負もあるが、戦にかかわる知識や情報を与えたがらない父と兄たちの所為で結局は何も出来ず歯痒い思いをする事が多い。

 一度嫁に行っているが戻ってきた。


・翡翠 (二一歳) 【二年・北沢奈々】

 楸たちの国の隣国の姫。世継ぎである幼く体の弱い弟にかわり、女だてらに国を仕切る。

 必要ならば戦をも厭わない、激しい気性の持ち主。父親に男ならと言われ続けたため幼い頃から熱心に戦や国の事を学び、弟の琥珀が生まれた後は、父親が彼(の身代わりとされた少年)に世継ぎとしての教育を受けさせるのを聞いて学んでいた。この家の当主は女だが自分であるという誇りがとても強い。

 父の死後は嫡子とされていた琥珀が表向きの当主となったが、翡翠がそれを意のままに操っていた。


・琥珀 (十六歳) 【一年・戸塚美園】

 翡翠に仕える、年若い少年。翡翠の命に応じて何でもこなす。時に冷酷で無慈悲なのは翡翠の影響か。

 生まれてすぐに、亡くなった嫡子の代わりとして城に連れてこられた。幼い頃は城の若様としての扱いを受けていたのだが、当主が亡くなり世継ぎとして担ぎ上げられた直後に翡翠が全てを握り、琥珀を己の右腕として扱うようになった為、あまり覚えていない。物心つく前に家族をなくし、翡翠に拾われたという認識だった。



《本編中には直接登場しない人物》


・藜

 故人。楸の兄で、国を継ぐ筈だった嫡子。


・朱雀

 故人。玄武の年子の妹、藜の妻。


・白虎

 玄武、朱雀の年の離れた兄。玄武の五つ年上。玄武と違って堅実なしっかり者であり、猪突猛進の弟の性格を心配している。


・百合

 故人。殿の先妻。藜、楸、紫苑の母。同じくらいの規模の大名のお姫様。


・千鳥

 故人。殿の後妻。秧鶏、秋沙の母。元は国内の庶民出身。百合姫の死後、殿に見染められた。

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