女としての初登校
女としての登校
今日は7時40分に目が覚めた
(…ついに今日から学校か…)
2年前まで通っていた場所に今、女の子として通う…
正直不安と期待でいっぱいだ
「さて、着替えるか…」
俺は渋々セーラー服を着た
これを着て外を歩くとか恥ずかしいな…
そのあとリビングで朝食を済まし、学校に向かった
(スカートって、やっぱり恥ずかしい!)
まあ男だったから慣れてる訳ないしな
この時俺は空を見ながら歩いていたから、右の道から走ってくる人に気づけなかった
「…あっ」
ドーンッ
案の定ぶつかってしまった。俺のかばんが吹っ飛んでいった
「ご…ごめんなさいっ」
ぶつかった相手は女の子だった。俺と同じ制服を着ている、同じ学校の人か
「こちらこそごめんなさい。前をちゃんとみていなかったから…」
ん…この子どこかでみたよーな…
「あっ、和人の妹か!」
そうだ、最近見ていなかったから忘れてた…
本当にあいつの妹なのか?こんなに可愛いのに…
「えっ、兄のこと知っているんですか?」
しまった…口にだしてしまった…どうごまかすか…
「そんなことより早く行かないと遅刻するよ?」
時刻は8時12分を指していた
「本当だ!行かなきゃ!」
そういって彼女はスカートを翻して走っていった
たしかあいつの妹って今年で中3だったよな…
「おっと、こうしてはいれない」
俺は走った
そして学校に着いた
(姉さんは最初に職員室に行けと言ってたな…)
さて、向かうか…
そして職員室の前に行くと一人の大人の女がたっていた
「あなたが転校生の優さん?」
名前は優になっているのか…
「はい。そうです」
「よし、じゃあ一緒に教室に向かいましょう」
「あっ、私はあなたが入るクラスの担任の榊原郁実です。よろしく」
そして先生と俺は教室へむかった
3-1前
俺は3-1なのか…二年前と同じだ
「じゃあまず先生が転校生についての話をしてくるからあなたはここで待ってて」
そういうと先生は教室に入っていった
…めっちゃ緊張する…
教室の中から声が聞こえ始めた
「今日は転校生の女の子がきます」
先生がそう言うと教室がざわついてきた
「転校生?」「可愛いのかな?」「どんな人だろう?」
などと声が聞こえてきた
(入ってきて!)
そう言うかのように先生がウインクで合図をしてきた
…入るか
ガララッ
俺は教室にはいった
「では、自己紹介してください!」
そう言われると、俺は黒板に自分の名前をかき、自己紹介をした
「私の名前は大里優です。よろしくお願いしましゅっ」
あ…噛んだ
教室が静まり返った…
うわあぁ最悪だ!こんなところで噛むとか…
みんなに早速笑われるぅ…と思っていたが
「か…可愛い~~」「大丈夫だよ!」などと言う声が上がった
良かった…笑われなかった
「じゃああそこの席に座ってください」
その席は、和人の妹の席のとなりだった
「これからよろしくね!大里さん!」
「うん!」
そして休みにはいった
それから質問攻めでしたよ…
いやぁ大変だった
そして授業中
(懐かしいな…)
2年前と何も変わっていない…
そして学校が終わった
そうか…いつも帰っていた和人はいないのか…
仕方ない、一人で帰るか…
まあ3年というあまりにも半端な時期に転校してきたんだもんな…
人間関係を作るのも難しいか…
そう考えて玄関に行くと一人の少女がこちらを向いてたっていた
「待っていたよ…優さん…」
確か同じクラスだったよな
「えっと…何か用ですか?」
「一緒に帰ろうと思って、ダメかな?」
「いや、いいけど…」
別に嫌がる理由もないしな
「よし!なら一緒に帰ろう!」
下校中
(この子可愛いな…)
ピンク色の髪でツインテール、胸も形が綺麗。美少女だった
「いきなり誘ってごめんね…本当に迷惑じゃなかった?」
「大丈夫だよ!謝らないで?誘ってもらって私嬉しかったんだから!」
「なら良かった!あ…」
「優さん、ズボンのチャック開いてるよ?」
「えっ!?」
俺は急いでチャックの確認をしようとした…
だが、今履いているのはズボンではない、スカートだ
「やっぱり…」
ど…どういう事なんだ?
「騙してごめん…でも確かめたかったんだ」
「何を?」
「君が元男かどうかをだよ」
「え!?」
なんでそのことを知っているんだ!?
「実は僕…元男なんだ」
「え!?」
「じゃあ君もなのか…」
俺は頷いた
「よかったぁ~僕だけじゃなかったんだ~」
「そうみたいだね」
「これから助け合っていこうね!!」
「いいよ!」
良かった…なんかすごく心強い
「あっ僕の家こっちだから、じゃあね~」
「じゃあね~」
あ、そういえば名前聞き忘れた…
まさか身近に女になったっていう人がいたとは…
もしかして薬のせいなのかな?謎だ…
まあ、帰るか…