夏休みになって
いよいよ今日は終業式です
なんだかんだで長かった1学期が終わります
この一学期は我々にとっても、生徒にとっても有意義な時間だったと
思います。そして3年生にとっては重要な夏休みです
将来のことを見据えて努力していってください
夏休み中にだれも事故、事件に巻き込まれないで2学期には
元気に登校してほしいと思います
…校長先生ありがとうございました
では1学期終業式を終わります。3年生から教室に戻ってください
「長かった…」
「大丈夫?朝霧~」
校長の長い話を聞かされて疲れきってるようだ
「校長なに言ってたかわかる?」
「…思います」
最後の最後だけかよ!
…まあ朝霧らしいな
「朝霧さん!元気だして?明日か夏休みだよ~」
井上さんのフォロー
「うん…な、夏休み!?やたー!!!!」
朝霧のテンションが100上がった
本当いっつも元気だよな
「起立!気をつけ!さようなら」
こうしてわた…じゃなかった、俺の夏が始まる
「お帰り~優~」
「姉さん、解毒薬は?」
「まだできてないよ~」
「いつ作るの」
「後でしょ!」
くそっ…つれなかったようだ
「優ももうその体に慣れたでしょ?」
「う…うん」
たしかに最初と比べると胸や股間の違和感はなくなった
え…違和感がない?
「それはダメだぁぁ!!」
「ひゃっ!?な、何?」
元男なのについさっきまで違和感を忘れてしまっていた…
このままだと男が遠のいていく気がする
「そんなことよりも…浴衣が必要よね」
「そんなこと!?」
そんなことで流された…
たしかに夏祭りに行くなら浴衣が必要だ
「でも姉さん持ってたっけ?」
「今はばあちゃんちにある」
「じゃあどうするの?」
ここからばあちゃんちまでとてつもない距離がある
遠いよ…
「なら私と二人で旅行がてらとりに行きましょう!」
「え!?」
まじですか…
「どうせ優暇でしょ?」
「うっ…」
いいかえせない自分が悲しい…はぁ
「いいよ…で、いついくの?」
「今でしょ!」
ここで乗ってきたか
「今から!?」
「そうそう、だってこの時間帯に寝台列車があるし」
「でもお金は?」
「私と優のお金で」
「まじでいってるの?」
どうしよ…今金全然ない、
「冗談だよ!お金は母さんがくれた」
なんだ冗談か…あせった
「さあ、早く荷物まとめて~」
なにもっていこうか…
そのあと時間がぎりぎりということに気づいてすっごく走ってぎりぎり間に合った
…姉さんは適当だな
「まったく、時間に余裕をもって行動しないと」
「ごめんごめん~」
…反省してない
…あれ?今から俺たちばあちゃん家いくんだよな
「俺はどうすればいいの?」
「何が?」
「だっていま見た目女じゃん。なのに会ってもばあちゃんわからないんじゃない?」
まさか性転換した、なんて思うわけもないし
「大丈夫よ~、ばあちゃんだし」
「なんの解決にもなってないよ!?」
「さて、今日は寝ようか!」
「え~」
そして今日はとにかく寝ることにした
夏休み初日からあわただしいな…