探査記録VOL.4「排除」
記録者:C−19203
装備:脳内装着型音声記録装置
補足:
前回および前々回の探査では
「静電図書館」
に関する明確な情報を得ることができなかった。
どうやら、この空間では情報を間接的に知ろうとする者に対して
何らかの干渉を行っている可能性が高い。
我々は改めて、この「図書館」について
知るきっかけとなった最初の資料
例の匿名の手紙を読み返すことにした。
そして、我々の目に、一つの文章が目に留まる。
「そしてこの空間は「ルール」いや、
「意思」といった方が適切であるであろう「何か」を持っており、
守られなければ、空間そのものが怒るということ。」
この「何か」とは何か。
その答えを探るため
普段から悪い行動が目立つCクラス職員(C-19203)
の異常空間への単独投入を決行。
なお、音声による操作や干渉は
本来の行動に影響を及ぼす可能性があるため、
今回は受信専用とし、C-19203の行動および発言を記録する形を取った。
調査員:
はあ……まったく、
なんで俺がこんな山奥に来なきゃならねえんだ。
俺様にふさわしいのは
もっとエキサイティングでクールな任務だろ
全くよ。
あいつら(SAIM)の嫌がらせだよな、絶対。
行方不明者も結構出てるらしいじゃねえか。
……ここで死んだら、ほんと笑えねえな。
(しばらく無言、足音のみ)
調査員:
ここら辺か……?
メモによれば、この辺を適当に歩いていれば――
(ザザッ――ノイズ)
調査員:
……うっ!? ここは……?
(数秒間空白)
調査員:
ああ、入ったのか。
噂の通路だな。
本棚だらけだというのに、意外と本が少ねえな。
(足音)
調査員:
お、あったあった。
(バチッ!)
調査員:
ッ!?
なんだ、今の静電気……。
マジ生意気な本だな。
(バンッ!! 本を床に叩きつける音)
???:
やっぱり、お前もその程度なんだな……
調査員:
は?なん――
(ザザザザザザ……)
(ノイズが一気に強くなり、直後、音声が途絶えてしまう)
補足:
C-19203は、その後連絡が一切途絶え、帰還しなかった。
探査機器・音声装置は回収できておらず、座標上も消失している。
今後の調査も慎重に行っていく予定だ。