V OL.1
記録者:SAIM職員
注意点:これは本事案後に回収したデータではなく、
我々がデータから考察したものである。
これまで我々は、本事案(通称:山地陥没事件)
に関連する情報を初めて取得したと認識していた。
しかし、断片的に発見された記録・音声ログなどを解析した結果、
我々SAIMは過去にもこの、
「図書館」および〇〇山地周辺の異常空間と
複数回、間接的または直接的に接触していた可能性が浮上している。
特に重要なのは、
その異常現象に関する我々の「記憶」や「内部データベース」が、
完全に消失しているという事実である。
また、〇〇山地で発生した「山地陥没事件」後、
突如形成された平地の中央部から発見された記録媒体に
我々が極めて高い信頼性を持っていたことも不可解である。
これらの記録がどのように残され
なぜ「そこにあった」のかは依然として謎であるが
今後、さらなる分析によりその意図が明らかになると期待される。
結論として、現時点で我々は以下の仮説を立てる:
異常空間「静電図書館」は、
人間の記録・記憶に干渉する能力を有している。
我々SAIMは、この現象について、
何度も調査を繰り返してきた可能性が高い。
本事象は、既に発見された異常である。
引き続き調査、考察をし、解明に勤しむ。