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きみとあなただけの教室  作者: ぐれこりん。
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第24話 バニラとガビ

雲母

「新人Fチューバーのバニラ・フロートです〜。よろしくお願いします〜」


安栖里

「確かに3Dモデルがソーダフロートっぽいね。それをイメージしたのかな」


雲母

「今日はこのタウンクラフトをやっていこうと思いますー。わぁはー、楽しみだなー」


雲母は貴賤ない声色でゲームを開始する。全く初めてでの事もあり、たどたどしい手つきでゲームに手をつけ始める。最初は後ろで安栖里がちょっとしたアドバイスを行い、慣れてきたら雲母に好きに遊ばせる。特に山も谷もなく淡々とプレイし続ける。


天使

「新人Fチューバーの…いえ、熾天使のガブリエルよ。下々のもの達よ、私のことはガビと呼びなさい」


安栖里

「ぷっ、なりきってるねぇ」


天使

「今日はこのバイオブラザーズとかいうゲームをやっていくわ。襲ってくるゾンビを2人組みが銃を使って倒していく物騒なソフトね」


天使はお高く止まった声色でゲームを開始する。少し触ったことがあるのかそれなりに要領よくゲームを開始する。


天使

「ここで銃の弾を装填して次に備えるわ。ああ、ゲロを吐きかけるんじゃないわよ!」


イレギュラーがあれば最初の様子とは打って変わって素の声が出てしまう。安栖里の評価としてはそこに味があり、それなりに見れる動画の出来となった。


雲母

「今日はこんな所ですねー。また投稿するので見に来てくださいね〜」


天使

「ちゃんとチャンネル登録していいねを押していきなさいよ。コメント待ってるわ」


2人の収録は終わる。


安栖里

「OK。じゃあ編集して動画あげとくね。URL送っとくから見返しておくように」


天使

「お疲れさん。収益化したら連絡しなさいよ」


雲母

「緊張しました…。こんなのでいいのかな?」


安栖里

「雲母ちゃんのゲームは仕方ないね。他のユーザーを自分のタウンに招いて遊んだり、逆に雲母ちゃんが他のユーザーのタウンに行ったりして遊んだりすれば再生数も伸びると思うよ」


雲母

「明日が待ち遠しいです。…ちゃんとテストも頑張んなきゃ」


天使

「じゃ、明日もよろしくね」


2人は映研の部室を後にした。


翌日。


安栖里

「お、来たね」


雲母

「動画みました〜。ちゃんと見やすく編集されてましたね」


天使

「昨日見てなかったわ。今見させてもらいましょう」


安栖里

「天使ちゃんが動画を見てる最中に動画のコメントを整理しましょうか」


雲母は自分のチャンネルの動画情報を確認し、コメントを見ていく。


「名前の通りソーダフロートみたいだ。涼しい癒し系のFだ」


「モデルの割に中の人は大人びた声色ですね。ギャップがあって好きかも」


「初々しいプレイングだね。今後に期待」


いいねボタンは50ちょっと集まっている。告知無しのチャンネルともありチャンネル登録者は20人ちょっとだった。


雲母

「わわ、コメントもされてる。大人びた声ですか」


「下手」


「中の奴絶対ブス」


「わざと少女キャラ使ってて中の人は中年のおばさん」


雲母

「…あはは、こういうコメント、やっぱり付くんですね」


安栖里

「まぁ気にせずやりな。最初はこんなもんだよ。私は批判のコメントすらつかないより全然いいと思うな」


天使

「まぁまぁの出来じゃない?よく頑張ったわね」


安栖里

「お、見終わった?じゃあコメント見返して行こうか」


「ガビって…。ガビーン」


「天使なのにゾンビシューティングゲームやんのかよ。物騒だな」


「俺もガビちゃんにゲロ吐きかけてぇなぁ」


有名タイトルでもありFチューバーがホラーゲームをするということもあって再生数は1000以上。登録者数も100人近く増えている。上々の出だしと天使は満足した。


天使

「やばいコメントが沢山あるわね。いい調子よ」


安栖里

「あんた、ホント根性あるわ」


「天使様一生ついて行きます」


「なんか知ってる声」


「期待の新人」


天使

「ふーん。なんか気になるコメントもあるけどファンもできつつあるわね。よしよし」


安栖里

「じゃあ今日も収録していこうか。雲母ちゃんは今日オンラインに繋いで他のユーザーと交流して撮影しよう」


雲母

「え、他のユーザーさんとですか。あわわ、分かりました」


雲母は昨日より緊張しながらゲームを開始する。オンラインに繋げば雲母のタウンに入ろうとするユーザーが何人かではじめる。


雲母

「わぁ、誰か入ってくるよー。いらっしゃーい」


他のユーザーが雲母のタウンに入り始めた。ユーザーはバニラの事を知っているからか資材を渡したりコメントを残したりする。


雲母

「ありがとー。嬉しいよ」


雲母はニッコリ笑ってお礼を言う。バニラもそれに連動して素敵な笑顔になる。そのまま続けて人を招き続ける。すると様子がおかしいユーザーが入ってきた。コメントが入力される。


『Hey』


雲母

「うん?外国の人かな?」


コメントに翻訳を掛ける。


『おい、お前Fチューバーだろ。知ってるぜ』


雲母

「わ、リスナーの方だ」


ユーザーの名前はベリックと書かれている。雲母もコメントを返す。


バニラ

『そうですよ。リスナーの方ですか?』


ベリック

『お前の動画、盛り上げてやろうか?』


バニラ

『え?どういうことですか?』


ベリック

『こういうことだよ』


ベリックはバニラの家に爆弾を設置していく。


雲母

「うん?この赤いの何?」


次の瞬間、ドガンッと爆発しベリックとバニラは同時に消し飛んだ。


雲母

「えっ!?」


雲母は固まってしまう。状況を理解するのに少し時間がかかった。


雲母

「私の家が壊されちゃったぁっ!?」


雲母は落胆した。頑張って作った家が一瞬で無惨にも爆破されてしまう。悲しさに机に突っ伏した。


雲母

「あんまりだぁーっ!なんて酷いことをするの…!?」


素っ頓狂な声を上げて嘆いた。しばらく停止した後、怒りの篭もった声でポツリとつぶやく。


雲母

「…絶対許さない。絶対、絶対やり返してやる」


雲母は悪質タウンクラフトユーザーのベリックに復讐を誓った。

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