表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/104

【歴代魔王の変遷一覧】

 ***



 ◎魔王城建立~50年/初代ヘルフェレスによる治世。

『王土の略取』による戦乱の時代。戦いに始まり、戦いに終わった50年間。

 城を建て魔族を率い、戦闘に明け暮れていた勇猛果敢な王だったが、ある戦場にて華々しく戦死。その後、実の息子が二代目として城と名前を受け継ぐ。


 ◎50~200年/二代目ヘルフェレスによる治世。

 魔王城の歴史の中では最も長い期間、玉座に就いていた王であり、現在における城内での規律や身分制度などの基礎はこの間に作られた。

 心理戦に長けた賢い王であり、『王家の喪失』においては巧みな罠を張って人心を操り王侯貴族への不信感を煽り、人民から慕われていたはずの王家を滅亡へと追い込んだ。

 総領トップを失ったことで統率の取れなくなった人間達を打ち負かし支配する目論見(もくろみ)だったが、確固たる身分制度が無くなったことで人間側はかえって一致団結。

 また皮肉なことに、上流階級へ向けられていた憎悪が再び魔族へ戻ったことによって猛反撃を食らい、失敗に終わる。


 その後、長らく魔族と人間は膠着状態が続くが、人間同士のいがみ合いから黒魔導士が虐殺・減少したのを好機と見て城外へ進軍。

 一時はエーヤンの国土の三分の一までも手中に収めるも、聖女アデライラの登場により士気を取り戻した人間達に押し返され、撤退。(ただしこの時に魔王の治める土地の面積は飛躍的に広がり、城もより大きなものへ増築され、現在までそれは保たれている)

『炎雷の舞踏』と呼ばれたこの戦乱の終結直後、引退。子供はいなかった為、直々に指名された人物が三代目を継承する。隠居した後、程なく病死。


 ◎200~230年/三代目ヘルフェレスによる治世。

 歴代の王の中で唯一、暗君と呼ばれる王の時代。

 二代目に引き続き領土拡大のため大規模な戦争を仕掛ける計画があったようだが、大戦のあとで疲弊しきった城内では反発の声も多く、予定通りには進まず。

 それでも強引に兵を徴収し、民を酷使して武器を量産しようとしたところ何者かの手によって暗殺される。

 当然、次の魔王を誰にするかは指名がなかったものの、城内の住民からの篤い支持により四代目が選出される。


 ◎230~280年/四代目ヘルフェレスによる治世。

 引き続き魔族と人間の間に大きな争いは起きず、比較的穏やかな時代。

 この王は先の大戦で魔族側が受けたダメージを回復すべく、城内の整備と住民たちの生活レベル向上に心血を注いだ。

 打倒魔王を目標に掲げ城に侵入してくる冒険者達にも寛大で、できる限り死なせずに追い払っていた変わり種の王でもある。

 民を愛し、戦いよりも臣民の安泰な暮らしを重視する姿勢は非戦闘民達からは深く敬愛されるも、血気盛んな戦士たちからは弱腰であると反感を買う。結果、戴冠から五十年目の節目の年に謎の失踪。

 その後、初代魔王と二代目の腹心であり、戦闘員たちから最も信頼されている人物が五代目として選抜される。


 ◎280年~現在/五代目ヘルフェレスによる治世。

 今のところ大きな動きはないが、新型兵器や改造魔獣の開発に余念なし。

 結果を出すためには同族でさえ犠牲にする冷徹ぶりから、史上もっとも冷酷な王と囁かれている。

 百年ぶりの大戦を目論んでいるという噂あり。研究の他に若手の兵士育成にも力を入れていることからも、何らかの企みがあるのは明らかである。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ