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魔法小路のただの茶屋  作者: ゆずはらしの
2.騎士がやって来た日。
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●番外編 しょうが入りミントのティザン ゆず風味

「こんばんは、紅さぁ~ん……は、はくしゅんっ!」


「あれ、風邪ですか、ティラミスさん」


「う~、会社でもらっちゃったみたい……なんか、ゾクゾクする」


「じゃあ、温かいお茶を差し上げますね。ペパーミントは大丈夫でしょうか?」


「ミント? 前に飲んだことあるけど、歯みがき飲んでるみたいでちょっと……」


「それなら、飲みやすくしてあげますね。殺菌力が高いんですよ、ペパーミントやスペアミントといった、シソ科の植物」


「ふう~ん……」


「はい、できました。どうぞ」


「これ何?」


「すりおろしショウガと、ゆず茶を入れました。甘くしてあるから、飲みやすいですよ」


「えっと、じゃあ、いただきま~す……。


あれ? ミントなの、これ?」


「はい」


「え、飲みやすい。前に飲んだのと違う。これなら飲める~!」


「ゆず茶で、味が丸くなるんですよ。ビタミンCも取れますし」


「うん、美味しい! 家でもやろうっと。レシピ教えて!」


「まず普通にペパーミントのお茶を、ポットで入れて」


「うんうん」


「紅茶と同じように、三分むらして下さい。有効成分がしっかり出るように」


「はーい」


「カップにゆず茶とすりおろしショウガを、ひとさじずつ入れておいて、注ぐだけです」


「おー! なんだかオシャレな感じ。ティーバッグの時はどうするの?」


「ティーバッグはポットなら二つ。時間は同じぐらい。カップで直接つくる場合は、カップひとつにつき、ティーバッグ一つ。紅茶と同じですね」


「うん」


「カップにティーバッグを入れて、湯を注いで。お皿で蓋をして、三分。ティーバッグを取り除いてから、ショウガとゆず茶を入れて下さい」


「ちょっと面倒~。急須で入れちゃった方が楽かなあ」


「蓋をしておいた方が、有効成分が逃げませんから。急須でも大丈夫ですよ」


「そっか! あ、なんだか体がぽかぽかしてきた」


「ショウガの効果ですね。ミントもそうですが、ショウガにも殺菌作用はあります。吐き気も止めますし」


「へえ~……」


「これ、風邪の季節には強力な予防ドリンクなんですよ。甘いのが好きな方は、ゆず茶を多くしています。反対に、甘すぎると感じる方は、マーマレードのような、苦味のある柑橘系のジャムを入れていますね」


「あたしはゆず茶が良いなあ♪」


「では、今日は家に帰って早目におやすみ下さい。体を冷やさないように」


「は~い……紅さんって、いつも思うんだけど」


「はい?」


「おばあちゃんみたい」


「実は愛読書が、『おばあちゃんの知恵袋』と『暮らしの手帳』です」




* * *



紅さんの愛読書、発覚。



ミント+ショウガ+ゆず茶は、ノロウイルス予防にも有効。かかっても、軽い症状で済みます。


ハーブティー(ハーバルティー)という言葉は本来、紅茶や緑茶の、「ティー」と呼べるものが入っている、つまり、紅茶にハーブを混ぜたタイプのお茶を指します。


薬草のみのお茶は、ティザンと呼ばれていました。


日本ではどっちも、ハーブティーと呼んでいるみたいですが。わたしはあえて、ハーブのみのお茶は、ティザンと呼びます。



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