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魔法小路のただの茶屋  作者: ゆずはらしの
2.騎士がやって来た日。
35/79

●番外編 パチパチパニック! ティラミス編

拍手お礼に置いていたものです。

「紅さ~ん、今日はなんのお茶なの?」


「ああ、ティラミスさん。メープルシロップの良いのが入りましたので、紅茶に入れてみました。メープルミルクティーです」


「にゃにゃ~!」


「……(びっくり)」


「いや~ん、美味しい~! にゃわわ~ん!」


「……(にゃわわ?)」


「これ。なにを、にゃーとか、わんとか言っとるんじゃ」


「あ、おばばさま」


「おばばさま~! これ、美味しいですよう。ほんのりメープルの香り~。でもちょっとエキゾチック? な味もします」


「ほお?」


「ああ。実は、キームンにほんの少し、ラプサンスーチョンを混ぜてみたんです。それをミルクティーに……」


「にょほほ~!」


「……(びっくり)」


「大人っぽくも、少女の思い出をほうふつとさせる、ロマンな風味の茶じゃにゃ、はほへは~」


「……(ほへは)?」


「ああ、わかるぅ! セピアな思い出っぽい感じで、にゃにゃ~! ですよね!」


「そうそう、にょほへは~! で、切ないかほりなのじゃ!」


「…………(わからないのは、私だけか!?)」


「美味し~、うれし~。もう、ごろごろ言っちゃう」


「うむ。紅どの、もう一杯所望じゃ!」


「ああ、はい。しばらくお待ちください……」


「これに合うのは、どんなお菓子かなあ?」


「サクサク系ではないかの」


「クッキーとか?」


「スコーンもなかなかじゃ。おお、二杯目が来たぞえ」


「お待たせしました……あ、これをどうぞ」


「金平糖! カワイイ」


「小さな星みたいでしょう? お茶請けにどうぞ」


「おお、これも良いのう。ちょこっとつまんで、まったりお茶じゃ」


「少しの時間でも、くつろいで下さいね」


「お、そうじゃ。これをやろう!」


「? なんですか?」


「あ、パチパチくん! わー、なんか懐かし~」


「パチパチくん?」


「食べると口の中で、パチパチするの。小さい子が喜ぶんだよね~」


「これ……、パニックって書いてありますけど……」


「パチパチパニックじゃ! けど大したことはないぞ。ちいっとパチパチするぐらいじゃ」


「そうですか……」


「……(ワクワクした目で、紅さんを見つめるティラミス)」


「……(にやにやしながら、紅さんを見つめるおばば)」


「いただいて、よろしいでしょうか(重圧を感じ、受け取る)」


「ヒヒヒ。ぱちぱちじゃ!」


「あたしも食べようっと!」



 パチパチ。



「あ、これこれ!」



 パチパチ。



「うむ、弾けるわい」



 パチパチ。



「面白いですね」



 パチパチ。パチパチ。パチパチパチ。



 パチッ!



「一度に食べてはいかんぞ!」


「そう言いつつ、ごっそり口の中に入れているのはどなたですか」


「ひょひょひょ! こういう事は、やってみたくなるものじゃろう!」


「あたしも~」



 パチパチパチパチ、



 バチィッッッッ!!!



「あたた、い、いま。すごい弾けた」


「涙目になってますよ、二人とも……って、まだパチパチいってる? 

 どれだけほおばったんですか、おばばさま!?」


「ひょひょ~ひへ(パチパチ)、ひたた(バチバチ)! 

 ひ、ひたひ(バチッ)、ひへ、はわ(パチパチ)、


うひゃひゃひゃひゃ~い(バチバチバチバチッ)!」




 刺激の強いお菓子は、適量を食べましょう。




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