第三十二話「 GO is angel 」
カーリー は つよかった からの こんかい。
――遠乃視点――
キングボスをふるぼっこにしたあと、
私はカーリーさんを追いかけ、最上階へ向かった。
時折、最上階から轟音が聞こえ、
神の城全体が揺れているような感覚になる。
かなり急ぎ足で最上階へ向かったおかげか数分で到着することができた。
だが、フロアへ足を踏み入れた時、私は目を疑った。
神は膝をつき、忌々しそうにカーリーさんを見上げ、
カーリーさんは神の首に剣を突きつけていた。
「GOくんさぁ。君、神やないやろ?」
「え、なになに?なにいってんの?」
「調べてきたよ。こっちは」
唐突なカーリーさんの尋問にGOと呼ばれた神は動揺しているようだった。
私もよくわからない上に存在に気付かれてなくて動揺している!
「神にしては歯ごたえなさ過ぎるし」
「………」
「差し詰め、神の代理……天使ってところやろ」
「う~ん、いい読みしてんね」
私はこの異様な光景を目の当たりにして、
ただただ、突っ立っていた。
勝敗が決したはずの2人が未だ互角の状況のように会話しているのだ。
「期待はずれやったわGO君。こんなんで全力なん?」
「んなわけねぇだろ」
「天使なんやろ?」
「………」
「ちょっとは本気だしてさぁ。………後ろ向いて、羽広げてみ?」
カーリーさんは挑発するようにGOへそう言い放った。
その一言を皮切りにGOはキレた。
「調子に乗りやがって!(臓物を)バラ撒くぞこの野郎!!」
瞬間。
GOの背中にその黒すぎる肌の色とは正反対の、
白すぎる純白の翼が広げられていた。
余りに神々しい。
その姿は神なのか、天使なのか。
私には判断できなかった。
空中へ舞い上がったGOはカーリーさんへ両手の手のひらを向けた。
「ゴー、ゴッ、ゴー!」
GOの両手からおびただしい数の光が熱量と質量を持ってカーリーへ降り注ぐ。
恐らく威力はヤ・ジウ先輩の使う騎士王剣と同等であろう。
「ファッ!」
カーリーさんは両手に持つ双剣でいくらかはいなしていたが、
全てを捌ききれる訳もなく。両足を負傷していた。
さっきまでめちゃめちゃ挑発してたのに、この結果。
私には理解に苦しむね。ペチペチ(盗用)
とか言ってる場合じゃないです!
カーリーさんを助けないと!
「勇者っつっても、暇つぶし程度にしかなんねぇな!!」
そういいながらGOはカーリーさんに向かって、
光線で追い討ちをかける。
これは防がないとまずい。光を防ぐ魔術を………。
土属性汎用呪文と水属性汎用呪文を組み合わせる。
「鏡製呪文! 忍・玄の鏡!」
カーリーさんとGOの間に魔術で作った鏡を発生させる。
これにより光線を反射させ、攻撃を防いだ。
GOは反射された光線をかわす為、追撃にうつれていないようだった。
私はカーリーさんにかけより、極大回復呪文を詠唱する。
「傷は問題ないですか?」
「わぁ~ありがとありがと。あれ?ちょっと遅かったんちゃう?」
「すいませんあのーキングボスの拷問に時間がかかっちゃって……」
「そうなんや……それやったら強う言えんな……まぁまぁええわ」
カーリーさんは立ち上がり、「いや~空中はセコいわ」とか呟いていた。
恐らく、対空攻撃手段が乏しいのだろう。
このままじゃ一方的に狙い撃ちされるだけだ。それはまずい。
「カーリーさん。私がGOを地上に落とします」
「あ、ほんと?わぁーありがとありがと」
「私の真後ろにいてください。巻き添えにしちゃうかもなんで」
私はしゃがみこみ、地面に両手をあてた。
土属性汎用呪文と水属性汎用呪文を水面下で発動させる。
はぇ~すっごい大きい鏡をいつでも発動できる状態にする。
その後、威嚇射撃のようにGOへ呪文を打ち込む。
GOは反撃のようにおびただしい光線をこちらへ打ち込んできた。
先ほどの鏡の呪文を警戒したのか、直線では無く曲線での射撃だった。
「パパパッと殺って、オワリッ!!」
私はニヤリとしつつ、鏡を発動させた。
「忍・玄の鏡【乱反射】」
私とカーリーさんを覆うように地面が膨らみ、
フロアの壁、天井に至るまで全てを鏡にした。まるでミラーボールみたいだぁ。
「まじで!?うおおおお!!」
GOが放った光線全てがフロア中を跳ね回り、放った本人を焼き尽くす。
鏡の効果が切れた時、GOは地上に堕ちていた。
翼は黒くコゲついていた。
だが、属性耐性でもあったのか致命傷ではないようだ。
「あ~いいねぇ。世界レベル。道理でねぇ」
GOは不敵に笑い。私を睨みつけていた。
ラスボスはもちろんあの方ですけども、
最終回がかなり遠のいた気がするぞぉ。




