あとがき
あとがき
みなさま、こんにちは。拙著を読んでいただいた方もそうでない方も。
この小説を書くきっかけになったことと史実との境なんか語って終わりにしたいと思っています。
私、ジョージ・R・R・マーティンの大ファンでして「氷と炎の歌」の、それこそ、第一巻がハードカバーで出た時から追いかけています。ドラマ化されて嬉しいやら、取られたようで寂しいやらで、、。
また、映像化されたドラマも大変良く出来たドラマだけに余計に思いは募りました。
あと、酒井昭伸さんの訳禍事件にも、、やめておきましょう。たぶん止まらなくなるので。
んで、こういうの書きたいな、、とか思ってて、じゃあ日本の戦国時代かというと、ちょっとありきたりで面白くないなぁ、、と。
まず、著名な歴史小説作家自身が言っていることですが、戦国時代のお話しって嘘なんですよね、学者もよく言っていますが、、、。
というか、江戸時代に作られた講談本なんかがベースにあって、大分膨らませてある、
大分どころか、めちゃくっちゃに。んで葵の御紋を持ち上げるため、敵対していたところをついでに持ち上げている。火縄銃の火薬のことから硝石の輸入の話しとか、言い出すほど智識はありませんが。
んで、「氷と炎の歌」がわりと中世でも初期を設定している気がしたので、戦国時代からもっと遡ると、今までにない侍というか、それで面白いんじゃないかなぁ、とか思って、室町時代のことは、よくわかんないし、源平ならちょっと知ってるぞ、ということで、そのあたりを探っていると、、。
源義平という人物に突然ぶつかりました、しかも、悪源太とかいうかっこいい二つ名を持っている。悪って悪いって意味ではなくてすごいって意味だとか、書いてあって、すごいんならもっといいじゃないか、、と。しかもわりとどころか、めちゃめちゃ強いわ、叔父は殺しているわ、母親は娼婦だと言われているわ、若くてして処刑されてるわ、もうスッカッリ惚れ込んでしまいました。
スタートの「氷と炎の歌」からは大分離れましたが、義平という人間に出会えただけでもめっけものでした。
第一章はあっという間に書けましたが、そこから暫くは結構悪戦苦闘でした。まず、侍を戦国時代や江戸時代の感覚でしか捉えられていない、私自身が。
きっと違ったはずなんですよね、。平安末期の登場したばかりの侍って。そこが一番のキャラ設定というか、解釈上の難点でした。そこは今でもクリアできていないと思います。
あと、平安末期の風俗生活がわかんない。これも、今でもクリアされてなくて、うっちゃっています。
又、史実というか、義平に関わりのあった人がめっちゃ少ない。これは助かった面と大変だった面と両方でした。
知り合いが志内景澄という郎党と、正室の祥寿姫だけ。調べている途中でわかったおみつという若狭の女性はまた、放っておきました。これもなかなか実は、お話しにできそうな、良い伝説があるのです。
義平が上洛するまでが大変でしたが、ゴールは決まっているので、この辺に伏線を全部張っておくことにしました。
一番、失敗したのは、義平の遊び女と言われている母親が橋本の女だと言われていて、この橋本の設定を京の近くにしたことです。丁度母を尋ねて何千里みたいな感じになればいいかな、、とも思ったのです。京の近くという説が一般的ですが、、
実は、鎌倉の近くにも橋本というところがあるらしい、、、。ひぇええええ。
これも、まぁ、いいか、と誰も多分知らないし、、とかポジティヴシンキングして、。
京に入ってからはめちゃめちゃ楽でした。もう史実があるからです。義平は、平治の乱で大活躍するわけですが、平治物語という書物がありこれに頼れば、すいすいでした。
ただ、平治物語もかなりの食わせ物でして、途中で安禄山とかに言及しているわ、楚漢戦争にも言及しているわ、、で、、。
でも逆に史書でもそれだけ自由に書いているんだから、おれも自由に書いちゃへと、、。大分気は楽になりましたが、、。
しかし、このへんは最初から組み立てておいた部分もありスイスイ書けたのですが、
これが良かったかどうか、、。あらかじめ組み立てておいてそのまんま書くと、やっぱり小さくまとまっている感じはするんですね、、。で、勢いで書いているほうが、勢が出てる気もするし、、、。この辺は最後まで悩みながらかきました。
また、上洛してからは、義平というより源氏の破滅の物語です。
あっという間に、六波羅合戦で敗北し、敗走のパートへ。
合戦シーンは、源平特有の一騎打ちは捨てました。そんなゆうちょに殺し合いである戦をやっていたとは思えないからです。多分白熱すると近代戦か、古代の戦いさながらの血みどろの戦いになっていたはずです。一応、騎馬は歩兵に対して有用で、槍はまだない。(この日本の武具で槍の登場が他国に比べれて遅れるのが大変不思議です)ぐらいの感覚。弓矢の打ち合いは、西洋の中世の弓兵の感覚ですね。丁度、火縄銃のない戦国時代の合戦みたいになりました。戦国時代を嘘だといいながら避けていた筈なのに結局戦国時代に戻っているという、、、。
そして、義朝一党敗走、ここから、義平延命策が私の中でジレンマとして現れて、随分、長い小説になってしまいました。
でも、逃げながらも、一回ぐらいは、アンブッシュというか、待ち伏せるはずなんですよね。
このへんも、大分史実をいじらせてもらいました。
一族の長老の八幡太郎義家の末子、義隆を介錯したのは、義朝です。遺体も琵琶湖に沈めました。こんな大変な場面は義平が居なくてはなりません。
また、もう一人、義平に深く関わった人物、義平の首をはねた難波三郎経房もどうにか伏線をはれました。
ただ、花園橋と大原でのパートは不必要かもしれません。
これでもう思い残すことはありません。しかし、最後の難問。
悪源太とも呼ばれるぐらいの男がなんで簡単に捕まってしまうのかということ。
でもいいことを思いついてしまいます。
裏切らられたことにしよう。それも一番自分が信用している身内に、、、。
ちょっと義平と志内景澄には残酷なことをしましたが、小説の神様には逆らえません。
そして、ここが一番書きたかったところかもしれません。なにせ、清盛と相対するんですから、そして義平の雷伝説になるわけですが、これは最初オミットすることにしてましたが、めちゃめちゃいいことを思いつきました。
そう、義平の嫁が丁度やってくるではありませんか、、、。首を拾いに、、。
おお、嫁が雷神に変わって、難波三郎経房を成敗しました。しかも、リアル。
このエピローグは書いてて本当に楽しかった。
これで夫婦揃って最強です。
参考文献です。
「保元の乱・平治の乱」
河内祥輔・著
この本がなければ、書けませんでした。
平治物語 現代語訳
http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Cafe/9333/hei.html
このサイトがなければ、書けませんでした。
このあとも、というか、勢で書いて、書いたからには、UPしようの方針でやっていたので、誤字脱字だらけですが、ちょっとづつ直していこう、、と思っています。しかし、いつになるやら、、。




