表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦艦薩摩  作者: 呉提督
7/65

マレー沖海戦

これから過去の話が主流となります。

1941年 12月10日 12:45 マレー半島沖


「敵艦発見!間違いありません!『プリンス・オブ・ウェールズ』と『レパルス』です!」


偵察員の報告に機長の胸が高鳴った。いよいよ猛訓練の成果を発揮する時だ。山本長官は戦艦ではなく、我々航空部隊に期待している、というのはすでに全航空兵の耳に入っている。


いまこそ、敵戦艦を海の藻屑にして、長官の期待に答えるのだ。


「よし、全機突撃!雷撃隊が来るまでに敵の対空砲を潰しておくぞ!」


雷撃隊は悪天候により、到着が遅れている。だが、自分達が一番乗りで爆弾を叩き込めるのは光栄なことではある。

なにしろ相手はあの英国海軍大戦艦『プリンス・オブ・ウェールズ』なのだ。


「思ったより対空砲火が激しい!目標を『レパルス』に

変更する!」


「敵艦転舵!」


「問題ない!3機で包み込むように落とせばあたる!」


隊長は冷静に僚機に指示をだし、爆撃した。


「1発命中を確認!」


部下の言葉どおり、『レパルス』から黒煙が上がっている。


「よし、仕事はしたぞ。」


その時、雲の間から多数の飛行機が飛び出してきた。

こんなところに敵機がいるわけがない。

無論味方の雷撃隊である。


「いいところにきたな。』


隊長は次々と降下していく雷撃隊を満足そうに見守った。



・・・・


『魚雷命中!火災発生!」


『プリンス・オブ・ウェールズ』の艦内は兵達が忙しく駆け回っていた。


しかし、トーマス提督は動じない。正直日本軍航空機の空襲は予想外だった。まさかこんなに足が長いとは思いもしなかった。


だが、彼は戦艦が航空機に沈められるとは考えてすらいない。

この『プリンス・オブ・ウェールズ』は チャーチル首相が


「絶対に沈みません。」


と太鼓判を押した艦なのだ。


「来るならこい、ジャップ。」


トーマスはかつての教え子達をにらんだ。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ