薩摩VS人民解放軍 1
戦艦薩摩のスペック
全長:323m
全幅:43m
満載排水量:11万8000t
馬力:22万馬力
最高速力:30ノット
兵装
主砲:51cm三連装主砲3基9門
副砲:15cm3連装砲2基6門
対空兵装:10cm連装高角砲片舷12基24門
計24基48門
12cm30連装対空ロケット装置8基
その他電探
201X年 12月11日 19:00 東シナ海海上
日が沈み、暗黒に支配された水平線上に"やつ"はいた。
天を貫くような9門の51cm砲。
400m近い巨体は恐ろしいプレッシャーを人民解放軍にかけていた。
「なんなんだ?これは・・・・?船と呼んでいいのか・・・・?」
さしもの丁も言葉を失った。
レーダーに映った巨艦はもはや"船"ではなく、"島"と呼ぶに等しかった。
あの戦艦の前ではこの230mの『広東』がおもちゃにみえることだろう。
そして、何もかもが不明なこの状況でひとつだけわかることがある。
それは、あの戦艦は明らかに我が人民解放軍の敵であり、
この長距離ミサイルの時代にどんな巨大な戦艦が現れようと無力であるということだ。
「ミサイルフリーゲート艦全艦に命令。アンノウン(不明艦)
を撃沈しろ。」
丁の指示通りフリーゲート艦3隻が艦隊の前部におどりでた。
対艦ミサイルを10本も撃ち込めば撃沈とはいかなくとも戦闘力は奪えるだろう。
「発射!」
漆黒の海上から対艦ミサイル第一陣7本が飛び立った。
「時代遅れの戦艦め、思いしれ!」
丁は目の前の敵に毒をはいた。
「着弾まで3秒!」
次の瞬間、ミサイルが命中したと思われる閃光が確認できた。
「やったか?」
ただ、目標はピンピンしていた。
「目標に目立った損傷は見られません!」
「なんだと!?ええい、対艦ミサイル第二陣発射用意急げ!」
しかし、フリーゲート艦達がミサイルを放つのよりも早く『薩摩』が閃光を発した。
「発砲炎!」
フリーゲート艦3隻があっという間に水柱に包まれる。
すべてが収まったとき、すでに3隻の姿はなかった・・・・。