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戦艦薩摩  作者: 呉提督
57/65

決戦 1

お待たせしました!

今回は昭和です。

1944年 10月17日 午前10時 台湾沖



「対空戦闘用意!」


連合艦隊上空に無数の敵機が出現した。

その数およそ150。


雲から見え隠れしつつ、攻撃の機会をうかがっている

ようだ。

あの様子ならまだ友軍の機動部隊は発見されて

いないだろう。



敵機の攻撃はやはり『薩摩』に

集中した。


敵機の爆音が空を埋め尽くす。

対空砲火の猛々しい音がそれに交錯する。

敵機は叶うはずもない超巨大戦艦に

爆弾を投下し、魚雷を放った。



「面舵一杯!」


松田艦長の操艦も見事だった。

舵の重たい『薩摩』を右に左に旋回させ、

被弾を最小限に食い止める。


海原が考えた弾幕射撃も効果的に機能している

ようだ。

少なくない敵機が命中弾を受けて

海面に叩きつけられている。



第一次空襲で『薩摩』は魚雷3本と爆弾5発を

受けたものの、戦闘、航海にまったく支障なし。

豊田ら連合艦隊司令部の面々は改めて『薩摩』の

防御力が優れていることを認識した。




・・・・

午後2時



「策敵3番機より入電!

『フィリピン東方沖に敵機動部隊見ユ!

少なくとも、大型空母12、軽空母・・・』」


ついに連合艦隊側は米機動部隊を発見した。

連合艦隊機動部隊はまだ見つかっていない。

米軍は戦艦部隊に攻撃を集中している。

攻撃の時期は今をおいて他になかった。


「よし!ただちに攻撃隊を発進せよ!」


南雲に変わって一航艦長官となった

小沢治三郎が命じる。既に発進準備は完了しており、

空母『赤城』『飛龍』『翔鶴』『瑞鶴』から

航空機が次々と発進し、わずか15分で

南の空へ消えていった。





・・・・

午後2時



機動部隊が米機動部隊に攻撃隊を

放っていた頃、戦艦部隊は米軍の第二次空襲を

受けていた。

やはり、最優先目標は『薩摩』のようだ。


だが、今回は艦隊上空に台湾基地から

発進した零戦60機が援護についており、

敵の攻撃を阻止すべく突撃する。


第二次空襲は米軍機およそ120。

戦闘機はわずか30機ほどで

ほとんどが雷爆撃機だった。

零戦に性能で勝るF6Fも

多勢に無勢。

零戦隊は敵攻撃隊に襲いかかり、

32機を撃墜した。

残った機も被弾し、魚雷や爆弾を捨てて

逃げる機体も多かった。



それでも、勇猛か、無謀か、

米航空隊は『薩摩』に向かって

突っ込んでいく。


『薩摩』『伊吹』『鞍馬』ら

連合艦隊も対空砲をぶっぱなし、

海戦はさらに激化した。

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