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戦艦薩摩  作者: 呉提督
48/65

発射

20XX年 1月10日 17:00


北朝鮮は1日後の11日17:00に連合艦隊に対して

特殊弾頭ミサイルで攻撃すると宣言した。


竹本はただちに熊本県全域と長崎県、鹿児島県の

一部に避難指示を出し、連合艦隊機動部隊の半径200kmから

退避するように伝えた。

特別対策本部は混乱を極めた。


「北朝鮮はなぜこんなことを!?」


「頼みの中国があれだけの科学力を見せつけられて

壊滅したんだ!連合艦隊を恐れるのも当然だろう!」


「自衛隊はどうする!?迎撃させるのか!?」


「失敗した時の被害が大きすぎる!」


「なんのために血税を投入して自衛隊を

作ったのか!?このような事態に対処するためではないのか!!」



怒号飛び交う対策本部。

それを一喝したのは竹本だった。



「防衛大臣!海上自衛隊呉基地のミサイル護衛艦2隻を

緊急出港!関門海峡を通過して九州北西部に展開させろ!」


「は!」



「外務大臣、在日米軍ならびに米領事館との

連携を強化!どんなささいな情報もこちらに報告しろ!」




もはや一刻の猶予もない。

日本政府全体が事態の終息に向けて全力を尽くしていた。







・・・・

20XX年 1月11日 16:00



北朝鮮のミサイル発射予告まであと1時間。

なんとか熊本県民ほぼ全員を県外に退去させることに

成功した。

自衛隊の護衛艦も配置され、対策本部では総理を始め

全関係者が固唾を飲んで見守っている。


日本政府に対する各国の反応は

幾分マシになった。

フィリピンやシンガポール、インドネシアやトルコ、

バングラディッシュなどの親日国は

『日本政府の懸命な対応は評価できる』との

声明を発表。


だが、アメリカやロシアなどの大国は

表向きは『日本政府の対応を尊重する』と

しながらも、

得体のしれない連合艦隊を信用しておらず、

攻撃の機会をうかがっている状況だ。


実際、米第7艦隊は横須賀を出港し、沖縄近海に

展開していた。




そして17:00。

ついにその時が来た。



「防衛省より報告!

本日17:00、平壌近郊より飛行物体5発の発射を

確認!」



世界は歩きだした。

それが希望に向けてなのか、絶望に向けてなのか、

それは誰にもわからなかった。

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