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戦艦薩摩  作者: 呉提督
39/65

オーストラリア空襲 2

連休中に3本投稿すると

ほざいておきながら、2本しかあげていない

愚かな作者をお許しください・・・・。

1942年5月8日 10:00 珊瑚海


「第一次攻撃隊より入電!敵油送船1隻、駆逐艦1隻を撃沈!」


その一報に『翔鶴』艦橋にある第5航空戦隊司令部は

ざわついた。

前に放った索敵機からの報告は確かに『敵空母発見』

だったのである。


「索敵機が空母と油送船を間違えたか。まあ、仕方ない。」


それでも司令官の原為一少将は慌てない。

静かに次の一報を待つ。


「長官!今度こそ、今度こそ敵空母です!」


別の索敵機からの入電だった。

敵の空母は2隻。

先の本土空襲の際にアメリカは『ホーネット』を

失い、『エンタープライズ』を大破させられているため、

敵空母は『ヨークタウン』と『レキシントン』だと

考えられる。


「ただちに攻撃せよ!」



すぐに航空機が甲板に並べられ、南の大空に

獲物を求めて飛び立っていった。



・・・・


一方、アメリカ側も孤立していた日本の空母『祥鳳』に

波状攻撃を加え、総員退艦に追い込んでいた。


「アドミラル、敵空母発見です。ただちに攻撃させますか?」


「本隊を見つけたか。よろしい。攻撃せよ!」


『ヨークタウン』に居座るフレッチャー少将は

まったくあせることなく、椅子に深く腰かけた。




・・・・

同日 14:00 オーストラリア北部海域


「南雲長官、5航戦は敵空母の撃破に成功しました。

敵空母は2隻すべてが大破または沈没。

我が軍の損害は『翔鶴』が爆弾1発を受けて

小破。『祥鳳』が沈没したとのことです。」


航空参謀の源田実が南雲に耳打ちする。

南雲は大きく頷いた。


「よし、こちらも予定どおり、オーストラリアへの

空襲を開始する!」



『赤城』『蒼龍』『飛龍』の甲板に並べられた

攻撃隊およそ120機。『加賀』がいなくなったのは

つらいが、それでも十分すぎる数だろう。



「攻撃隊、発進!!」


一機、また一機と飛んで行く日の丸の翼。

もう戻ってこないかもしれないその姿に

南雲は手を振り続けた。



・・・・

1942年 5月10日 トラック島 戦艦『大和』艦内


「そうか。南雲も原もやってくれたか。」


現場からの吉報に山本は笑顔を隠せない。

オーストラリア空襲は大成功をおさめ、敵潜水艦基地の

無力化に成功した。

珊瑚海でも5航戦が勝利をおさめ、アメリカの空母を

叩き潰した。


空母『祥鳳』を失ったこと、MO攻略部隊長官の

井上が勝手に撤退したことなどを含めても大勝利だった。



「で、南太平洋からはいつ撤退できるんだい?」


「少なくとも今年一杯はかかります。

展開中の部隊が大規模な上に打ち合わせなどの時間も

かかりますから。」


「そうかい。それじゃあ仕方ないね。」


『薩摩』完成にはまだまだ時間がかかる。

その時間をいかにうまくかせぐかは山本の手に

かかっていた。

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