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戦艦薩摩  作者: 呉提督
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オーストラリア空襲 1

1942年 5月8日 02:00


『赤城』、『蒼龍』,『飛龍』からなる南雲機動部隊は

静かにブルネイを出港し、南下していた。

目的はオーストラリア各港の空襲である。


今はドイツと戦うために兵力の大半を大西洋に

回しているアメリカだが、1944年頃には日本に対する

反撃準備を整え、北上してくる。

絶対国防圏のサイパンに来るのは1944年の6月だ。


(これは史実の日本海軍の予想よりかなり早かった。)


だがこれでは遅すぎる。

この頃のアメリカの戦力は正規空母12隻、軽空母8隻以上、

戦艦6隻という大兵力だ。

アメリカとの戦力差がここまで開かない内にアメリカと

戦い、戦力を削らなければならない。


そこで日本が目をつけたのがオーストラリアだ。

太平洋におけるアメリカの協力な支援国オーストラリア。

アメリカの潜水艦のほとんどがこのオーストラリアを

拠点として通商破壊を行っていた。



アメリカの同盟国オーストラリアを叩くことで

アメリカはオーストラリアを助けるために太平洋艦隊を

準備不足のままサイパンに向かわせざるを得なくなる。


これが海原の考えた終戦プランだった。



「これより敵潜水艦が多数出没する海域に入る。

対潜警戒を厳とせよ!」



旗艦『赤城』に座乗する南雲長官が命令する。

護衛の駆逐艦などが空母との距離を縮めていく中、

艦隊の兵士たちの興味は敵潜水艦ではなく、ブルネイから

ついてきた一隻の巡洋艦に向けられた。



「哨戒長、あの船、なんなんでしょう、なんか異様な

雰囲気を感じます。」


『赤城』艦橋で一等水兵と哨戒長が話していた。

漆黒に染まる海。その中でその巡洋艦だけがライトを

灯している。


「余計な詮索はいらん。仕事に集中しろ!」


「は、はい!」


一等水兵は巡洋艦から海面に目をやった。




・・・・

同刻 『やはぎ』CIC



「対潜ソナー、感なし!」


「了解。」



連合艦隊からの新たな要求、それは南雲機動部隊の

護衛だった。

潜水艦の探知だけをすることを条件に艦長は

要求をのんだ。


無論航空機がきても報告するだけで『やはぎ』は一切

戦わない。




その頃珊瑚海では史上初の空母同士の戦いが

始まろうとしていた。




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