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戦艦薩摩  作者: 呉提督
37/65

ナショナリズム 3

『次回が早くみたい』という嬉しい感想を

もらい、更新ペースをあげようとしたがのですが、学校の課題が・・・・。

20XX年 12月23日 15:00 モスクワ


「中国に続いてアメリカも出撃したか。

思惑どおりだな。」


雪の降り続く真冬のモスクワでロシア大統領ジューコフは

ほくそ笑んだ。


「ヤポンスキーの艦隊の実力は未知数だが、我々の科学力を

遥かに上回るのは確かだ。

ならば中国艦隊とアメリカ艦隊をやつらに潰させる。

そうすれば我がロシアが極東の海を制する。

例の艦隊はその後核で消滅させればいい。

我がロシアはそうやって世界第2位の大国になったのだ。」


自分達の利益のためなら核の使用もいとわない。

それがロシアという国なのだ。

長年の宿敵アメリカ、最近経済が栄え、恩を忘れて逆らうように

なってきた中国。

この2国をまとめて潰し、ロシアがトップに立つ。


彼はシベリアのように冷たい目で窓の外を見続けた。





・・・・

16:00 日本 首相官邸


「総理、抗議の電話が鳴りやみません。

『政府はなぜ連合艦隊を助けない』と、先程から鳴りっぱなしです。」


「ハア」


総理はひとつ大きなため息をついた。

自分だって『大和』を助けたい。広島で生まれ育ち、

呉にも何度も行ったことがある。

『大和』が特別な船だということは痛いくらいわかっている。

だが自分は日本のトップなのだ。

ここで日本政府が『大和』を支援すれば日本は全世界を

敵に回して戦争をすることになる。

一番の同盟国アメリカも連合艦隊を平和の敵と

断定してしまっている。

どうしようもないのだ。


「首相、日比谷公園で大規模デモです。その数は

20万人を超える模様。現在警察が事態の収束にあたっていますが、数が多過ぎて・・・・。」


「わかった。」


「やはり・・・・な。」


総理の隣で官房長官が呟いた。

ここまで共に政権を支えてきた盟友だ。


「『大和』は沖縄を救うために勝ち目のない戦いに出撃した。

そして今も日本のために戦っている。

日本人が心うたれるのは当然だろう。」


「そんなことはわかっている!

ただ、日本は国際社会の一員として・・・・。」


すると官房長官は総理に耳打ちした。


「バカな!そんなことができるわけがない!」


「いや、それ以外に道はない。」


激論を交わす2人。

その時だった。

事務官ひとりの悲鳴が聞こえた。


「総理、『大和』が、『大和』が沈みます!」



次の瞬間『大和』は大爆発と共に左舷から

沈んでいった。


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