戦艦大和 1
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本当にうれしいです。
現代のところがすこしごちゃごちゃしていたので
今回でまとめてみました。
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20XX年 12月20日 首相官邸
あれから1週間。『薩摩』に変化はない。
尖閣諸島の日本の領海と公海の境界に眠るように停船
している。
「首相、これまでにわかっていることをまとめました。」
部下のひとりがディスプレイに映像を映す。
首相以下閣僚たちはそちらに目を向けた。
「『薩摩』と名乗る戦艦が最初に現れたのは
12月10日のことです。最初に中国海軍に対して
警告がありました。これはこちら側でも確認しております。
また、この時はまだレーダーにはっきりと写っておりました。
その後、中国海軍が対艦ミサイルを発射。これはすべて
『薩摩』に命中しましたが、ほとんど効果はありません
でした。
その後、抵抗を続ける中国海軍に向けて『薩摩』が発砲。
P-3Cから送られてきた画像を解析した結果、主砲は51cmと
判明しました。
『薩摩』の放った主砲は中国海軍のフリーゲート艦3隻を
挟叉。3隻とも転覆しました。
次の斉射では中国海軍北洋艦隊旗艦『広東』が狙われ
多数が命中。『広東』は沈没しました。
中国は焦ったのでしょう。
上海の空軍基地から戦闘機10機を準備不足のまま発進
させました。
この後です。『薩摩』に変化が起きました。」
説明者がリモコンを操作すると、『薩摩』の姿が
映し出された。誰もが唖然とした。
「ご覧のように艦体が薄くなりました。艦体の成分が
海水に変化したものと思われます。なぜ、どのようにそうなった
かは不明です。
これを期に『薩摩』はレーダーやソナーで探知不能と
なり、同時に強力な電磁パルスを放つようになりました。
中国空軍の攻撃は失敗に終わっています。」
「質問だ。アメリカやロシアに艦体を海水に変える
技術があるのか?」
文部科学大臣が質問した。
「どうやっても不可能です。
海水であれだけの巨大な船を構築するには莫大なエネルギーが
必要です。
人類がそんな芸当ができるようになるまで何百年も
かかるでしょう。」
室内がざわついた。
やはりあの戦艦はこの世のものではないのだ。
「首相、ASEAN諸国、EU、ロシアからも連絡が来ています。
『あの船は海上自衛隊の船なのか』と。」
「もう少ししたら公式の声明を出す。それまでなんとか・・・・」
首相がそう言いかけた時だった。
「申し上げます!尖閣諸島沖に猛烈なエネルギー反応を
確認!!」
「なんだと!?」
ディスプレイが切り替わり、海上保安庁の巡視船からの
映像が飛び込んでくる。そこに映っていたのは・・・・
「あれは・・・・戦艦大和!!?」




