小笠原群島沖海戦 3
部活の合宿で更新できませんでした。
申し訳ないです。
1942年 4月18日 09:00 小笠原群島沖
「見えたぞ!敵機動部隊だ!」
空母『蒼龍』『飛龍』から発艦した攻撃隊95機は
ついに米空母『ホーネット』『エンタープライズ』を
発見した。
開戦から4ヶ月。ようやく米空母を攻撃できる時が来たのだ。
「雷撃隊、高度200まで降下!爆撃隊、高度3000まで
上昇!攻撃開始!」
偵察機からの報告によると、1隻は陸上爆撃機を
積んでいるとのことだったが、今はその姿は見えない。
既に発艦したのだろう。
直掩の零戦が敵戦闘機と戦っている。
何機かの敵戦闘機は攻撃隊に一撃を浴びせてくるが、
それでも致命的被害にはならない。
「全機突撃せよ!全機突撃せよ!」
攻撃隊指揮官の友永は指揮下の97式艦攻に
命じた。
35機の雷撃機は海面スレスレを飛行し、『ホーネット』に
肉薄する。
護衛の駆逐艦が猛烈な対空砲火を撃ち上げる。
2機が火を噴いて海面に突っ込んだ。
上空からは江草率いる艦爆隊が急降下している。
狙いは同じく『ホーネット』だ。
「今だ!魚雷投下!」
友永の機は魚雷を投下して身軽になり、『ホーネット』の上を
フライパスする。
後続の僚機も次々に魚雷を放った。
「命中を確認!」
後部座席に座る偵察員から歓声が上がった。
見ると、米空母1隻に2つの巨大な水柱が上がっている。
その空母は完全に航行を停止し、右に傾いている。
そこにとどめのように魚雷が2本、追加で命中した。
「司令部に報告だ!米空母1隻撃沈確実!」
声は比較的冷静だが、友永も心の中では興奮を
抑えきれずににいた。
・・・・
同刻 『蒼龍』艦橋
「山口長官!友永隊長がやってくれました!米空母1隻撃沈!
ヨークタウン級航空母艦、『ホーネット』と思われます。」
「ご苦労だった。」
当然だ、と言わんばかりに表情を変えず海をみつめる
山口少将。しかし、彼の手がつよく拳を作っていることを
艦橋の誰もが知っていた。




