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戦艦薩摩  作者: 呉提督
21/65

異次元の戦艦

次回から昭和に戻ります

20XX年 12月12日 08:00 東シナ海


「撃った!機長!『薩摩』が主砲を撃ちました!」


興奮した様子で機長に状況を伝えるP-3Cの

隊員。

60km先でも双眼鏡ではっきりとわかった。


天が裂け、海が割れ、この世が終わるような

爆発的な轟音と共に『薩摩』から9つの

超音速の鉄の塊が飛び出した。


「いったい誰に・・・・!?」


隊員は双眼鏡を覗き状況把握に努めた。



・・・・


突然、震度6強近い揺れに見舞われた。


「ぐッ!みんな無事か?」


応答はない。艦長を除いたほぼ全員が屍に

変わってしまっていた。


「我々はパンドラの箱を開けたのかもな・・・・。」


刹那、中国海軍原子力潜水艦コードネーム『58号』は

浸水多量により、東シナ海の海底300mに消えた。



・・・・

20XX年 12月25日 11:00 日本総理官邸


「ここまで動きなしか・・・・。」


『薩摩』が現れてから2週間がたとうとしている。

依然『薩摩』からはなんの要求もなく、

魚釣島の日本の領海と公海の境界線に

眠るように停泊している。


「君、ここまでの情報をまとめてくれ。」


総理は防衛省から派遣されてきた陸上自衛隊の

二佐に命じる。


「は。まず、『薩摩』ですが、まったくもって

大日本帝国海軍とは関係ありません。

旧軍にあのような戦艦の記録はありませんでした。」


日本海軍が最後に建造した戦艦は『武蔵』であり、それに疑いようはない。


「それで、『薩摩』に人は乗っておらず、船体も

鉄ではなく、海水でできていることが判明

しました。」


会議室内がざわついた。


「海水だと!?バカな!?」


その中のひとりが信じられないと言った表情で

二佐に聞く。


「いえ、海自の哨戒機のサーモグラフィから

送られてきた映像から見て間違えありません。

さらに『薩摩』は中心からドーム状に強力な電磁パルスを展開しており、その出力は

人類が対抗できるレベルではありません。」


なにもかもが規格外の戦艦。

ひとつだけわかっているのは・・・・














この世のものではないことだった。


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