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戦艦薩摩  作者: 呉提督
14/65

説得

1941年 12月24日 10:00


「もやい放て〜!出航用意〜!」


第一護衛艦隊の4隻が一斉に錨をあげた。

目的地はブルネイである。


ブルネイはフィリピンの西にある都市で、1944年10月のレイテ海海戦の際に連合艦隊の主力(栗田艦隊、西村艦隊)が出撃した場所で有名だ。

終戦時には『高雄』や『妙高』と言った

日本海軍の巡洋艦が停泊していたこともあり、

また、1944年ごろまで戦闘に巻き込まれる恐れがないことから、絶好の場所と言えた。


「両舷半速、よ〜そろ〜」


食料と燃料と真水を大量に積み込んだ4隻は

柱島を後にした。



・・・・



その頃、海原参謀は海軍省にいた。

ある人と面会するためである。


応接室で待つこと20分。

入ってきた男は関取顔負けの体格をしていた。


「待たせたね。」


海原参謀はその男ー海軍大臣米内光政ー

に帽子をとって一礼した。


「で、要件とは?」


「はい、実は、海軍の予算をあと40%あげてほしいのです。」


「40%だと?」


米内の表情に疑いの色が見える。


「何をするつもりだ?」


「大和を遥かに超える戦艦を作ります。

既に艦政本部の平賀中将と牧野主任には

話を通してあります。

資材と場所と人員さえいれば作ることは可能だと。」


「大和を超える戦艦!?」


これには米内も驚いたようだ。


「何を言っているんだ!?これからの時代は航空機だ。現にマレー半島でイギリスの戦艦2隻が

我が軍の航空機にしずめられたではないか!?」


「確かにそうです。ですが、航空機は消耗品です。国力で勝るアメリカと勝負すればいずれ

逆転されるのは目に見えています!!」


海原参謀に退くという選択肢はない。

ここで引き下がるわけにはいかなかった。



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