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くしゃみをした。
何故そうなったかはわからないのだけれど、世界がくるりと一回転したように感じた。
そのあと伸びてから、ぼんやりと外を眺めた。
「あ…」
誰かが来る。
私が身を乗り出すと、その人はこちらに気がついて、お辞儀をして去っていった。
私は外に出て、何か遊べないかとそこらじゅうを動く。
小さな池のあたりに来たときに、アワがいた。
「よお」
「あ、へえ」
なんでこんなところにアワがいるのだ。
「何してんの?」
「えっと、何をして遊ぼうか考えてるの」
「ふーん、じゃあそこのボートで遊ばない?」
「え」
この池にはいつもボートが一つ浮かんでいる。
「…それは、ダメだと、思う。」
「はあ?お前は冒険心というものがないのか?ま、ばれなければ大丈夫だって」
「たぶんばれると、思う」
「いいからいいから」
アワはさっさとボートへ飛び移り、くくりつけてあった縄を解き始めた。
「やばいって」
「じゃあ俺一人で乗る」
アワはもう進みだした。
そうして手で少し漕ぎ始めたと思うと、体を反転させてすぐ引き返してきた。
「どうしたの?」
「あんまり進み過ぎたらさすがにな」
あんまり、か…見たところ3mも進んでなかったと思うけれど、アワは満足そうだった。




