第12話「救出」
言い忘れてましたが、開けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。
曜日感覚がなくなってしまいました。
気づけば年も明けてしまいましたね…早いよ。
ところで100pt超えました!パチパチパチ!
驚き桃の木ですよ。
まさか、超えるとは思ってもみなかったので(笑)
ありがとうございます。
城をあとにし、向かった先は奴隷を扱う店。勿論、そのままの状態で町中を歩いたら、騒ぎになる。なので、魔法で姿を消して行動している。
店には、高そうな服を着た人が数人いた。おそらく、貴族か、大商人といったとこだろう。
俺は問答無用で、全員を気絶させた。
それから、魔法を解除して、奴隷たちがいる場所へと向かった。
店の一番奥には、鍵かかかったドアがあった。なので、鍵を破壊して中に入ってみると、100人以上の奴隷たちが座っていた。
全員が痩せ細り、喋るのも辛そうだ。
そして驚くことに、ここには獣人だけでなく人間の奴隷までもがいた。それも、40人以上だ。
(ほんとに、愚かな種族だよ。人間は…)
おそらく、ここの人間たちは家族に売られたり、元から奴隷だったりする奴らだろう。
(でも、獣人のことが嫌いだから、人間の奴隷じゃなきゃ嫌だ!みたいな奴がいるのか。)
自己完結させ、本題に入る。
一番近くにいた兎の獣人に話しかける。
「なぁ。外に出たいか?」
「…」
無反応だ。
ん?もしかしてだけど、この首輪が原因か?そういえば、俺が入ってきた時も、無反応だった。
「ちょっと借りるよ」
首輪を触り、調べてみる。
なるほど、これ、一定の魔力を感じると解除される仕組みになってるのか。
しかも、下手に当てると、首輪の効果が発動して仕舞うのか。
ま、失敗なんてしないけどな。
「今から外すから、騒がないでね」
兎の獣人に言って、魔力を首輪に触れてない左手に集める。
そして、規定の魔力に達したので、左手で首輪を触れた。
その瞬間。首輪がガラス細工のように割れ、兎の獣人の目に光が宿った。
「あ、あり…が…とう」
「おう。じゃ、ここで待っててね。」
コツは掴んだので、次は魔力を放射することにした。
だんだん衰えてしまうはず。だから、空気中の魔力で補うようにする。
「こうか、なっ!」
獣人たちの首輪だけが、見事に砕け散った。
さぁ、成功だ。
「君たちに選択肢を与えよう!このまま自分たちで生きていくか、俺についてくるか!」
獣人たちは、座ったまま無反応だった。代わりに、兎の獣人が俺に言った。
「そん…なの…は、き…まって…ます」
「ついてきてくれるんだな?」
全員が頷いた。
「そうか。なら、今から俺の国へ招待する。みんな、集まってくれ」
それぞれ、ゆっくりと立ち上がりながら、俺のことまで来た。
「よし、それじゃ行くぞ」
魔法を発動する。
行き先は、ソフィール!
俺達は、ソフィールの王城へと転移した。
「ソフィア!いるか!」
数秒後、
ドタドタドタっ!キキキッ!バン!
と、激しい音を立てながら部屋に入ってきた。
「レルア!どこいってたの!心配したんだよ!?」
「悪い。言ってなかった。ちょっと近くの国に行って、仲間を勧誘してきただけだよ」
「この人たちを?」
「ああ。それから、大量の食事を用意して欲しい。他の獣人を呼んでもいいから」
「わかった!」
再び勢い良く走り去っていった。
「それじゃ、ここの国の説明をするね」
sorekara↓
「ということで、ここの国の王様をしている、レルアだ。よろしく」
勢いよく跪く獣人たち。
王族と聞かされ、反射的にやってしまったのだろう。
「別に跪かなくてもいいよ。それより、そろそろ食事がー
ドタドタドタっ!キキキッ!バン!
「できたよ!隣の部屋に用意したからねっ!」
「おう。ありがと。さてみんな!行くぞ!」
このあと、獣人たちは涙を流しながらご飯を食べた。
俺は、部屋に戻り、魔法の研究を開始した。
転移魔法について。
俺の指定した人を、移動できないか。それができたら、一気に獣人達を連れてこられるのだ。
とりあえず、机の上に置いてある箱を移動させてみる。
しかし、失敗した。
原因がわからないまま、時間が過ぎる。
ふと思いつく。
わからやすい目印があったらどうか?
物は試しと、城内を探る。すると、部屋の一角に、強い気配があった。それを目印に、転移魔法を発動させる。
「お、成功だ。」
目の前に現れたのは、下着姿のソフィア。
まだ、何が状況が読み込めていないようだ。
その前に、さっさと転移魔法を発動し、元の部屋へ戻した。
「白か。ありだな。」
今日はよく眠れそうだと、寝床に向かうのだった。
次の日。
レルアは朝早くからファルメオン王国まで来ていた。
そして、気配を探る。今回は、奴隷の首輪を目標として。
結果、数万の気配があった。
「流石にきついかな?」
一気にやるのはきついかもしれないが、取り敢えず魔法を発動。
「あ、行けるわ」
今度は、ソフィールの広場へと転移した。
かなりの広さがある広場なので、数万人が入ってもまだ余裕なようだ。
それより、奴隷の中には、人間もいるようだ。残念だが、人間の奴隷にはご帰宅を願う。
獣人の奴隷たちは、目を見開いて驚いている。それもそのはずだ。いきなり違う所に来たと思えば目の前にいた人間が消えていくのだから。
次は、波動を放ち、首輪を破壊する。
「君たちを苦しめた首輪は破壊した!ここは、ソフィール獣人国という獣人のための国だ!そして、俺はこの国の王であるレルアだ!俺は君たちを民として受け入れる!嫌だというならここから立ち去ってくれても構わない!」
その問に、驚きながらも状況を理解したようで、
「「「「「「お願いします」」」」」」
と返してきた。
あー。また説明しなきゃな。
朝っぱらから、レルアの声が鳴り響くのだった。