第10話「創作」
また短くなってしまった…こんな短期間で書くのは、無理でした。時間的にも、これが限界です。。
修正しました
鉄製の防壁→黄銅鉱の防壁
鉄って柔らかいんですって。確かに、火の魔法とかでやられたら、一溜りもありませんね(笑)
因みに、黄銅鉱の存在は、狐族の村で調べ物をしてる時に見つけていたという設定で…
年末は更新できそうにないです…すみません
1/4あたりから再開できそうなので、お待ちください。
レルア一行は、ファルメオン王国からかなり離れた樹海まで来ていた。
「ほんとに、転移魔法って楽だな」
「うん。でも、こんな人数一気に転移させられるのって、レルアだけだと思うよ?」
「そりゃそうだ」
ソフィアのツッコミに、みんなの雰囲気が和らいだ。
「さて、ここら辺に建てるとするか」
しかし、レルアの言葉で、みんなが頭の上にクエスチョンマークが浮かぶ。
「建てるって、何を?」
「何をって、国をだよ」
そう言って、魔力を練り、黙りこくってしまうレルア。
みんなに緊張が走る。何せ、先ほどとは比べ物にならないほどの魔力を、レルアはまとっているのだから。
「行くぞ!」
その瞬間、巨大な地震が起こった。
あまりの揺れの大きさに、バランスを崩し、倒れてしまう人もいた。
その揺れは数分間続き、ぴたっと止まった。
「よし。完成したぞ」
レルアはみんなの方を向き、自信満々で言うのだった。
そして、1人急に現れた壁に近づき、再び魔法を使う。
すると、ただの壁が、立派な門に変身した。
「す、すごい…すごいよレルア!」
ソフィアがレルアに向かって抱きつく。勢い余って転んでしまったが、そこはご愛嬌だ。
「さて、国となる土地は作った!今日からここは俺らの国だ!その名も、ソフィール獣人国だ!」
「「「「うぉぉおぉ!!!!」」」」
鼓膜が破れそうになるほど大きな声援。
それだけでも作ったかいがある。そう思った。
「それじゃ、この国のルールを発表する。」
先程の歓喜が、嘘のように静まる。
「まず一つ、獣人族を殺さないこと。
2つ、人族を殺す場合、王族、または伯爵に許可を取ること
3つ、他人のものを盗まないこと
4つ、他人の自由を奪わないこと
5つ、他人のものを壊さないこと
6つ、十五になったら五十まで働くこと
7つ、ソフィール獣人国の民は仲良くすること
以上だ!これを破ったものは、即刻ソフィールから立ち去ってもらう!」
終わると、再び歓喜する。
その様子を微笑ましく見て、レルアは中に入るのだった。
(我ながら、すごいものを作ったな)
門を見ながら、そう思ったレルア。
それも仕方ない。
まず、門は自動で開閉するようになっている。悪意のない獣人なら自動で開くが、それ以外なら、山よりも固くなる。
この国を囲む防壁は、全て黄銅鉱で出来ており、厚さ15m。恐らく、この世界でこの壁を破ける者はほとんどいないだろう。
高さは30mもあり、かなり巨大だ。
そして、中はまるで東京のような風景をしている。ビルが立ち並び、道も舗装されている。
極めつけは、中央にある城だ。
周りのビルも霞んで見えるこの城は、高さが500mもあるのだ。
レルアはふと思った。
(やりすぎたな。)
何せ、この国の広さは、直径1000キロもあるのだから。そして、この国の整備全てをレルアが設置した、自立型装置で行っている。
(自立型装置を948台設置して、お互いにメンテナンスし合うようにしたからな。魔力だって、下にある龍脈とか、いろいろ使えばいいだろ。)
今更になって、やっちまったかんが半端じゃないが、そこもご愛嬌だろう…
しかし、世界全ての獣人を集めるとしたら、このぐらいの広さがなければ収まりきらないだろう。なので、調子に乗ったが、この広さがあれば場所には困らないだろう。
(それにしても。ザ未来みたいな風景だ。)
自分で作っておきながらの感想だ。ソフィアに関しては、やはり限界を突破して口を開けている。あの口はどうなってるのだろうか。
「そうだ。聞いてくれ!みんな!」
呆気にとられていた獣人たちは、一斉に我に返った。
「今から、君たちの好きな場所に、このスタンプを押す!これは、ルールを破ると、自動的にこの国の外へワープするように作られている!」
治安悪化防止のための策だ。
最初は戸惑っていた獣人達だったが、いい加減レルアの突拍子も無いところになれてきていた。
「よし!んじゃ、好きなとこ使ってくれ!」
そう言って、城までソフィアを抱えて飛んでいった。
ね!なんでこんなにみらいにしちゃったんだろ…
もともと、二十一世紀の日本VS異世界みたいな感じにしたかったんですよね。それが、まさかの日本を超える風景…暖かい目で見守っていただけたら嬉しいです。。