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アヴェク・トワ  作者: リラ
Ⅲ Wind
38/49

精神を司る神―リズ―

0、


 昔々、あるところに人の精神を完璧に読み取れる能力を持った少女がいました。


 その少女は、人の気持ちがわかるだけに誰にでも優しく接し、動物や草花を愛する、そんな少女でした。


 しかし、そんな少女に対しての現実は実に無残なもので。


 相手の考えていることが読み取れるその少女は、恐ろしいものだとして皆から遠ざけられてしまったのです。


 それもそのはず。いつどこで自分の裏をかいてくるかわからないのが精神面能力者。


 そんな少女と仲良くしよう、などと思うものがいるはずがなかったのです。


 けれど、それでも少女は構わなかったのです。


 なぜなら彼女は人の喜びや悲しみを操ることはできるものの、自分自身がその感情をよく理解できていなかったからです。


 つまり彼女は、周りから避けられることが悲しいことである、という事実に気づいていませんでした。


 今まで特に誰と接することのなかったその少女は、楽しさ、悲しさ、喜び、そういった感情を知らないままにその属性をもって生まれてしまったのです。


 けれどそんなある日、少女の前にある年老いた天使が現れました。


 彼は今までの誰とも違って、少女と仲良くし、少女が見たこともない世界の話をし、少女に対して綺麗な歌を歌ってくれました。


 今まで誰ともそのように接したことのなかった少女は、彼と出会ってから突如世界が輝きだしたように思えました。


 そんな素敵な毎日そんな日々が続いて、少女はようやく今自分の感じているものが楽しみであり喜びであるということに気づいたのです。


 それに気づいた少女は、ようやく自分の力の制御方法を知ります。


 そうか、これが喜びなんだ、私の能力でみんなを喜ばせてあげよう。


 彼女はそう心に決めました。


 しかし、幸せや喜びがいかにはかないものであるかをすぐに少女は思い知ることになります。


 ある日のことでした。


 いい場所につれていってあげるから、と天使に言われたその少女は何の疑いもすることなく天使についていきました。


 それもそのはずです。彼女は天使のことを信頼しきっていたし、大好きだったからです。


 そうして、その少女は裏切られることになります。


 連れていかれたその先で、少女は銀の弾丸によって撃ち抜かれました。


 神の力を封じる、といわれているあの銀の産物である弾丸によって。


 撃たれた少女はもだえ、苦しみ、ただただ信じていてその天使の方を見ます。


 どうして?


 少女は無垢な瞳で問いました。


 すると、相手は無慈悲にもこう答えます。


 人の心を操れる化け物など早めに処理しておくべきに決まっている、と。


 その一言で、少女の中の何かが決壊しました。


 生まれて初めて、少女は気づくことになるのです。


 今自分が抱いている感情こそが、怒りであり、悲しみであり、悔しさであるということに。


 皮肉なことにも、少女にすべての感情を与えたのは裏切った目の前の天使でした。


 そして、


 さまざまな感情を理解したその少女は、



 初めて、真の意味での精神を司る神として、その場に君臨することになるのです。



 真紅の瞳が輝くのと同時に、跪け、と少女は一言いいます。


 それだけで、少女よりはるかに大柄なその天使はそこに跪き動けなくなってしまいます。


 天使はただただうろたえました。


 銀を撃ったはずの少女が、精神の神としての力を行使してきていたからです。


 幸い、少女は銀で撃たれたといっても銃弾が体内をかすっていった程度だったので、弱体化はしていたものの力を酷使することができました。


 いや、そんなことより何よりも、目の前の天使に裏切られたことによる怒りが、銀をも忘れるくらいに少女の力を暴走させていたのかもしれません。


 少女は、目に涙を浮かべながら天使の頭を思いっきり蹴りつけます。


 天使の手を踏みつけます。


 そうして、しまいには天使が自分を刺そうとしていたナイフで、天使を突き刺しました。


 断末魔の響きがその場を支配した後に、そこに残ったのは静寂でした。

 

 空しい空気の中、少女は気づきました。


 自分は今、ほとんどすべての基礎的な感情を理解したということに。


 そして、基礎的な感情を全て理解し、漸く完璧な精神を司る神になれたことで、少女はある決意をしました。


 もう私は誰かのことを信じたりはしない――、と。


 誰かに背中を預けたり、誰かに心を委ねたりはしない、と。


 そうして精神を司どる神は完璧な孤高の神としてこの世に君臨することになりましたとさ。


 おしまいおしまい。どうだったー?


 何よ暗い顔して。こんなのよくある話じゃないの。


 そんな気にすることじゃ…、っと。楽しいお話タイムも終わりみたいよ。


 ええ、わかってるでしょ。あいつがこっちに来てるのよ。


 悪いけどお話はまた今度ね。あいつを徹底的に打ちのめした後で。


 それじゃあ、またね。あんたの方も頑張りなさいよ。






1、


 たどり着いた廃工場で、フウは訝しげに目を細める。


 本当にこんなところに彼女がいるのだろうか。そんな疑問でいっぱいになる。


『けど確かに気配はここだし…間違いない』


 ここに彼女がいるのだとすれば、それは間違いなく自分を迎え撃つためだ。


 フウはこくりと頷くと、さびれた廃工場の中へと足を踏み入れていった。


「………、」


 ぎし、ぎしっ、と歩くたびに床が軋むような音が耳に届く。


 嫌な音だ、と思っていると既に自分の視線の10m程先に、フウの探していた女性が立っていた。


 廃工場にはとてもじゃないが似つかわしくない女性。


 もっと煌びやかな場所にいそうな、美しい外見の女性。


「………リズ…!」


 名前を呼ぶと、その女性がにやりと口元を歪ませ、笑みを浮かべた。


「おー、風を司るお子ちゃまじゃねぇか。よくまた私の前にこれたものね」


 ほめてあげる、と言いながらリズがぺろりと自分の唇を舐める。


 彼女の表情は、まだ自分が倒れていなかったことによる悔しさというよりはむしろ、


 自分をさらにいたぶれる楽しさのようなものの方が強かった。


「………っ」


 少したじろいながらも、フウはまっすぐに真紅の瞳をにらみつけ、


「決着をつけようぜ、リズ」


「………」


 その言葉に対して、リズからの返答はない。


 フウはすかさず右手で風を起こすと、小さな渦巻の中から緑色の柄の剣を取り出した。


 風を司る神が、小さな頃から愛用しているその剣を。


「……決着ねぇ」リズはにやりと笑いながら、「私との決着っていうより、過去との決着っていう感じがするけどね」


「ああ、その通りだ」


「ふぅん。私それ巻き込まれ損な気がするんだけど」


「そもそも俺に思い出させたのはお前だろうが」


 リズに負けないくらいの笑みがいうと、リズが楽しそうに「へぇ」とつぶやいた。


「この間よりは楽しめるかしらね、風を司る神」


「…へっ、こっちは楽しむ余裕なんてないってのに嫌な奴だぜくそったれ…!」


 ぶわっ! と辺り一面に風が吹き荒れる中、パーティー第三戦目の幕が、今あけられた。






2、


 空き地からどれくらい離れただろうか。


 また変な敵が現れたらどうしよう、という不安があったので今度は人気の多いところを通って移動することにした翔だがいかんせん挙動不審になってしまう。


 リズのような神は人前で大掛かりな攻撃をしてこないだろう、という見解はあるもののいかんせんさっきの集団は怖かった。


 またあんなのが出てきたら、と思うとどうにもこうにも足が震えてしまうもので。


『ああもう情けないな…! しっかりしないと…!』


 いつでもアイや波音に助けてもらっているようじゃどうしようもない。


 自分だってパートナーなんだ。ちゃんと2人のことを支えられるようにならなくてはいけない。


 さて、と翔は手に力を込める。


 このままただ闇雲に走り回っているだけでは日が暮れてしまうだろう。


 どうにかして突破口を見つけなくてはいけない。


『……いや、待てよ?』


 波音は先ほどアイと一緒に空地までやってきた。


 となると、フウは今どこにいるのだろうか?


 神は基本的にパートナーの近くにいなくては体力がすり減っていくと聞かされている。


 にも関わらず波音がフウについていないということは、彼の居場所は今わからないのではないだろうか?


『波音さんも風属性のパートナーだから気配を読むスキルは持っているって言ってたな…なのにフウ君の場所が見つからないってことはまた認識阻害ってやつのせいか…?』


 フウが認識阻害をかけられているのだとしたら、可能性として一番高いのはリズと今も戦っているという可能性だ。


 昨晩からずっと戦い続けているというのは考え難いが、一度休戦か何かを挟んだのではないだろうか。


 勝ったのなら空地にあんな連中は現れないし、…はたまた相手の手に落ちてしまったという可能性は出来れば考えたくはない。


『…リズさんは精神を司る神…。フウくんとリズさんの腕っぷしがどっちが強いかはわからないけど見せかけの力だけの激突なら属性的にはフウくんの方が強いはず』


 もしも、自分より強い敵にぶつかっていくことになったとしたらどうするか?


 体力戦で勝てないなら、使うべきは頭だ。頭脳戦に持ち込むはずだ。


『…僕のもとに現れた操られた人々は間違いなくリズさんの差し金。…もしもあれが、僕を倒すためのものではなくて、波音さん達をあの場所に食い止めるものだったとしたら?』


 翔は制服からケータイを取り出すと、地図のアプリを手早く開いていく。


 先ほどの空地の位置を確認し、そこから範囲を拡大していき、なるべくそこから遠くて人の少ない場所を探していく。


『波音さんを空地に食い止めたんだ。だとしたら、リズさんはそこから離れた場所にいる』


 リズの目的は、フウとそのパートナーである波音の距離を離すことなのだろう。


 だとしたら、彼女がこの近辺にいるはずはない。


『そして、リズさんの近くに栞菜はいる…!』


 リズが今フウと戦っているとすれば、栞菜をその手元に置いている可能性は低いかもしれない。


 翔相手ならともかく、フウ相手に栞菜を使う場面がまず来ないだろう。


 けれど、いくら操っているとはいえ折角の手ごまをそのはは放置しておく可能性も低い。


 だとすれば、栞菜は今リズのパートナーの手に預けられていると考えるのが自然だ。

 

 神がパートナーの近くにいなくてはいけない、というのは勿論リズ自身にも適用されるはずだ。


 ならば、


『…とはいえ…ここからなるべく離れた場所、だなんて…結局あんまり範囲絞れてないような…』


 この近辺ではない、とわかったところでどうだというのか。


 それにリズとフウが今戦っているのかもよくわからないし、自分の憶測に過ぎない。


 それでも今はその頼りない憶測に頼るしかないわけで。


『…っと…』


 地図を見ていて、ふと懐かしい川が目に入った。


 翔の家の近所にある、移ろい川という名前の川だ。


 そうして、思い出した。

 

『…ここ、小さい頃栞菜とよく遊んでたなぁ…』


 地図をよく見てみれば、川のすぐ裏に今はもう稼動していない工場があることもわかった。


 使われていない廃工場。人気のない場所。そして思い出の川。空地からは結構離れた場所。


『………、どうせ何も思い当たらないんだ。行く価値はある…!』


 ただ唯一の問題としては、


『結構遠いんだよなぁうん…! 走っていくと栞菜を助ける頃にはへとへとになっちゃいそうだよ…!』


 正直自分の体力のなさには結構な自信がある。


 それに以前アイにも言われたが、足もそんな速い方ではない。


 だが今は走る以外に手段なんてなさそうだ。


 思わずため息をつくと、


「困った時のメイドさんタイムー♪」


「……ぬぁぁぁ!? どっから現れたんですか!?」


 足音もなく、唐突に背後から聞きなれた声が耳に入ってきた。


 声だけですぐにわかる。その少しおどけた声の主は、紛れもない波音のメイドさんだ。


「か、カレンさん本当に心臓に悪いですから…!」


「失礼ですねー、困ってるみたいだから助けてあげようと思ったのに」


「助ける…?」


 突然の申し出にはて、と首をかしげると、


「だからーこのバイクでその川の辺りまで連れて行ってあげようかなぁーと♪」


 と言いながら、カレンはポケットからバイクを取り出し………


「いやいやいやいや少し待ってください!?」


「どうかしました?」


「今明らかにポケットから出てくるサイズじゃないものが出てきましたよね!?」


「メイドさんのエプロンのポケットには様々な可能性があるんですよー♪」


「凄いですね!?」


「まぁ何にせよこの暴走族からかっぱらってきたバイクで――、」


「なんかさらっと怖いこと言った!?」


「町はずれまでドライブしましょう翔くん♪」


「すんごいノリが軽い……!」


 いつの間にか2人分のヘルメットまで用意していたカレンはその片方を翔へと手渡す。


 なんかもう突っ込むのはやめにしようと思った瞬間だった。


 カレンはメイド服のままバイクに跨って、「はいどうぞー」と翔にも後ろに乗るように誘導した。


「しっかりつかまるんですよー。あ、けど変なところ触ったらバイクから落としますからね☆」


「あなた相手にそんな恐ろしいことをする人いますかね!?」


「それはそれで失礼な発言ですよねー☆」


 カレンはあっけらかんと笑ってみせると、バイクのエンジンをかける。


 そして、出発直前になって思い出したように、


「あ、ちなみに私免許は持ってませんので悪しからず」


「え、ちょ、つかまらないでくださいよ…!?」


「警察が私をつかまえられるわけないじゃないですかー☆」


「駄目だこの人暴走族より質が悪い!」

 

 次の瞬間、バイクが急発進し、翔が舌を噛んだのは言うまでもない。






3、


 どんっ、と大気が振動するのがわかった。


 フウは剣を握る手に力をいれると、


「ずああああああぁっ!」


 いっきにそれを振りかぶり、リズめがけて走り出した。


 リズの目の前までくると、フウは容赦なくそれを振り下ろす。


 が、どういうわけか剣は虚空を切るだけだった。


「っ!?」


「そっちじゃないわよおちびさん」


 挑発的な声はフウの背後からだった。


 反射ですぐさま剣を構えるフウだったが、リズは特に剣を構えたりはしていなかった。


 彼女はにやにやと、いやらしい笑みを浮かべている。


「…いつ後ろに移動したんだ」


「さぁねー。結構前かしら。アンタは気づかなかったみたいだけど」


 ちっ、とフウは舌打ちをする。


 そりゃそうだ。気づくわけがない。


 なんせ相手は精神を司る神だ。こちらの認識の機能などはすべて握ることができてしまうのだ。


『さて、困ったな…カレンにあんだけ威勢よく言ってきたものの勝ち目がなさすぎる』


「ねーねー、ところでアンタ剣どうしたの?」


 え、と返事する間もなかった。


 いつの間にか、リズはにこにことした笑顔でさっきまでフウが握っていた剣を手にしていた。


「は、ちょ、え…!?」


「ぽけーっとしすいよ。おちびちゃんはもう帰って寝る時間なんじゃないの」


 リズの言葉にフウは思わず身構える。


 このままじゃいつの間にか刺されている、なんて展開もありそうだ。


 しかし、いかんせんこの女神が相手では防御のしようもない。


 どうしたものかなと思っていると、


「あー、そんな身構えなくても大丈夫。いきなり刺したりはしないわよ」だって、と彼女は続け、「それじゃあ面白くないじゃない」


 完全になめてやがる、と思った。


 戦いを面白がるだけの余裕が彼女にはあるのだ。


 いや、そもそも精神面に特化している彼女にはこの戦い方がベストなのかもしれないが。


 相手をじわじわと精神的に追い詰めていく。それこそが彼女の得意技ではないか。


「へっ、だったらどうしようってんだ。言っちゃなんだが俺は普通に戦えばお前にだって勝てると思ってるぜ…っ」


「ふふっ、もうすでに息切れしてるけどどうしたの?」


「…お前がこれを狙ってここから遠い場所に対波音用の敵でも用意したんじゃねーのかよ…っ」


 まだ大して戦ってもいないというのに、リズの言う通り息切れが酷い。


 頭脳戦、精神戦負けなしの女神相手に力技の特攻はどこまで通じるか。


 こっちも何かしら頭を使っていかなくては負けてしまうが、


『思ったより波音が遠いところにいるみたいだな…こいつのことだ、俺にも波音にも認識阻害かけてお互いにどこにいるかわからないようにしてやがるな』


 波音もフウの居場所がわかっていないだろうが、それと同様にフウにも波音の居場所が先ほどから掴めないようになっていた。


 体育祭の時にも使っていた、例の認識阻害だろう。


 本当にズルい手を使うやつだ、と思っていると、


「ふふっ。なんかあまりに圧勝ってのも可哀想だし…そうね、普通に戦ってみる?」


 あ? と訝しげにリズを睨むフウだが、彼女にはきいていなかった。


 リズは楽しそうに剣をくるくると回しながら、


「…アンタがか弱い女の子をぼこぼこにできるとは思えないけどねん」


「…ッ!?」


 次の瞬間。


 リズの姿が、突如にして変わっていた。


 艶やかな黒髪と、白い肌と、綺麗な瞳を持つ、小さな少女の姿に。


 太陽と同じ名前を持つ少女の姿に。


「どうしたのー? 私、普通の女の子だよ。フウくん。隙だらけだし、攻撃されて躱すこともできないよ?」


 少女の声が、フウに突き刺さる。


 フウはぐっと手を握った。


 風を手に集めて、攻撃する。


 この少女は、彼女ではないのだから、倒さなくてはならない。


「…ねぇ、フウくん」


 その手には乗るか、と思った。


 目の前にいるのは彼女ではない。


 彼女はもうこの世にはいない。


 これは忌々しい精神をつかさどる神のよる策略なのだ。


「…どうして、私を攻撃しようとしてるの…?」


 彼女が、涙目でこちらを見ている。


 時刻はすでに夕方。あの時と、同じくらいの時間だった。


 廃工場に、夕日が差し込んでいた。


 彼女が茜色に輝いていた。


 デジャヴ、というものを感じながらフウは一歩後ずさりをした。


「来るな…お前は…日向じゃない…」


「なんで、そんなこと言うの…?」


 涙を浮かべながら微笑みかけてくる少女はゆっくりとフウのほうへ近づいてくる。


「…来るな…」


「フウくん…」


 一歩、二歩。小さな歩幅で、着実にフウの方へ近づいてくる。


「やめろ…」


「フウくん…」彼女は目を伏せたまま、「隙だらけ、だよ?」


 気づいた時にはもう遅かった。


 どばっ! とフウのわき腹から鮮血があふれる。


 それが自分のものであることを認識するのに大して時間はいらなかった。


 彼女は、


 日向はあの好きだった笑顔を浮かべたまま、


「…ごめんね、フウくん」


 と、あの日と同じトーンでつぶやくのだった。


絶賛インフル、リラです☆

そんな軽快な挨拶をしている場合でもないのですが、更新いかがでしたか?


今回はリズの過去が少し出てきたり

翔がなんか頑張ったり

カレンさんがメイドさんだったり

そんな感じです!


いよいよ風編もあと少しなのでよろしくお願いしますー!

それでは!

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