【第2話】12神と始祖龍②始祖龍と戦うはずが、12神クラスの“何か”と戦うことになりました。
主人公・・・12神序列7番
魔法少女であり、ヘリオスのサポート全般を行い、国にあるほぼ全ての魔法が使える。メルヘンにも関わらず口が荒い。
ヘリオス・・・12神序列3番
国内最強の魔法少女、博識で常に知識を欲している。最近は女性同士の恋愛(禁書)についての研究を行う。
アスケラ・・・12神序列4番 国内最強の女騎士、レグルスとパーティーを組んでおり、その甲冑と気の強さ故近寄り難く思われるが実はポンコツ。
レグルス・・・12神序列2番 国内最強の剣豪
感覚派で説明が非常に下手。剣術は1級品で、気がつけば戦いが終わっている。
ハウト・・・12神序列12番
氷魔術を極めた魔道士。水のある環境であれば全ての形を氷で作成し自分の意思で動かすことが出来る
「そんで、どれくらい強ぇんだ?」
「察せ脳筋馬鹿、世界の危機だよ。」
ただの脳筋馬鹿とはいえ、レグルスならばその危機感の薄さも納得出来る。こいつからすれば討伐なんぞ散歩程度の感覚なのだろう。
「古文書によると、目を覚ました直後に天高くブレスを放ち、雲を貫く。そこから天高く昇り、青い光を放ったそうだ。その後は書かれていない。」
「その通りだ。だからこそ1度の失敗も許さん。目を覚ます隙を与えずに殺す。これが一番討伐の可能性が高い。」
目覚める前に殺す、もしも目が覚めたら即終わりということか?
「討伐方法として考えるなら、即死級の攻撃を」
「それではダメだ、仮に即死級の攻撃をしたとして、治癒能力や再生能力があるというのも考慮に入れるべきだ。」
「血の一滴も残さず殺せってこと?そんなこと…」
「エターナルサンですか。あたり一帯焼け野原になりますよ。」
「エターナルサンってあれか、人の命と魔力を犠牲にして放つ」
「世界が滅ぶよりもその1回でこの先の未来に文明を託せる。避難経路も用意する手筈だ。」
「期間は」
「半年だ。それ以上は待てない。」
半年で行える事はかぎられるが、それでも希望はある。今出来ることを行い、作戦を練り、万が一の対策も綿密に計画を立てた。その間に私は3つの魔法を詠唱無視で同時に使えるように、する事に専念した。
「こりゃ…痛覚軽減なきゃ死んでたな」
「2つじゃダメなのか、回復無効魔法使ってパーフォレイトブロウ使えば…そもそもこれは1撃必殺の技なのに、詠唱無視できるからって複数撃つことですら。 」
「じゃあどうやって勝つんだよ!!」
ただでさえ詠唱無視や2つ同時に魔法を使える人間が限られている中でそれをはるかに上回ることを行おうとしているのだから骨が折れそうになる。魔力にも限りがあり、変身時間にも限りがある。硬度無視、回復無効魔法を使って全方向から穴を開ける3種同時攻撃、どうせ倒せなきゃ死ぬ運命だ、それなら死ぬ気で戦おう。
「そもそも、エターナルサンが決まればいい話だろ?俺たちは12神だ、パーティだ。お前一人て戦うわけじゃない。ヘリオスを信じよう。」
「レグルス…」
「俺だって、 見てくれよ」
刃先が赤く透明な光を纏い、刃先が縦に長く長く伸びていく。その刃先は、周りの木々よりも高く伸び剣と言うにはまた違う何かに姿を変えた。
「 あんた魔力使えるの?」
「いや、刃先の延長スキルを極限まで伸ばしてみた、重さも増えねぇし、こんな伸びてるのに物理法則を無視できるんだからすげぇよこいつ。」
「私達も切らないでよね」
「おう、縦か横にスパーンだ。」
「私切られてない?」
その後.度重なる合同訓練を行い、1度だけ、投獄されていた囚人と魔力量の多い特急の魔法使いや魔法少女を集め、砂漠地帯にエターナルサンを放った。始祖龍の大きさから推定して、血も残らず倒しきるには、最低でも70人の人間を犠牲にしないといけない。放つのはヘリオス。もしあの召集令状の存在を知らなければ、こんな重荷を任されてはなかったのだろうか。時は近づき、村民の避難誘導、討伐プランの選定、基礎力の向上と手をつくせる限りの策をこうじ、その日は訪れた。
「この一日で全て決まるんですね。」
始祖龍の洞穴一帯に必要物資を運び、特急以上の狩人がその地に集まった。エターナルサンが決まらなけれ彼らが肉の城壁となり始祖龍を絶対零度で追い込み超重力で負荷を与え氷を破壊する。それでもダメなら次は私たちがの番だ。
「行くぞ」
「トランスペアレント」
地下奥地の洞窟へと潜り込む。魔力と存在感を完全に消し去った上での透過魔法のトランスペアレント。これに浮遊フロウをつけてしまえば存在を認識するのは難しい。
「あれが始祖龍」
「50mはあるんじゃないか」
「ア・マヌ・サルテ」
「誰だ」
「エスケープが解かれた」
「ア・レエガ・ヨミ」
聞いたことも無い魔法、黒い円陣が床に配置され私たちの力が吸い取られていく。かろうじての力で、レグルスが少女の首を羽根飛ばし、詠唱を途絶えることに成功したが時すでに遅く、始祖龍が目を覚ました。
「動いたぞ、気をつけろ」
誰も穴に入らず、エターナルさんを打っていれば、もしかしたらこの事態も変わっていたのかもしれない。その威圧的なオーラにやられそうになる。その体を持ち上げると、約50mはあるだろう。これが始まりの龍…
「敵視!」
「やれ!ハウト!」
「アブソリュートゼロ」
内側から凍るアブソリュートゼロ、いかなる生物においても、完全に運動を停止するその技。なのに、
「効かない…?」
「嘘だろ…」
「まて、あれは始祖龍本体の能力じゃない!他にも誰」
「アスケラ!!!」
肉眼でバッチリ見た。アスケラが音もなく姿を消した、相手が龍以外なんて対策をしているわけが無い。12神とそれ以上の強さの可能性があると考えるとあまりにも分が悪すぎる。
「弱点は把握出来たか」
「消えた…?まずい逃げ!」
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