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【第1話】12神と始祖龍 ①平穏な日常は半年後までだそうです。

主人公・・・12神序列7番

魔法少女であり、ヘリオスのサポート全般を行い、国にあるほぼ全ての魔法が使える。メルヘンにも関わらず口が荒い。


ヘリオス・・・12神序列3番

国内最強の魔法少女、博識で常に知識を欲している。最近は女性同士の恋愛(禁書)についての研究を行う。


アスケラ・・・12神序列4番 国内最強の女騎士、レグルスとパーティーを組んでおり、その甲冑と気の強さ故近寄り難く思われるが実はポンコツ。


レグルス・・・12神序列2番 国内最強の剣豪

感覚派で説明が非常に下手。剣術は1級品で、気がつけば戦いが終わっている。


ハウト・・・12神序列12番

氷魔術を極めた魔道士。水のある環境であれば全ての形を氷で作成し自分の意思で動かすことが出来る

王国12神。剣士、魔術師、ヒーラー、タンク、あらゆる職業の中から我が王国を代表するその道を極めたその世代の上位12人である。


「召集令状?なんで」


「いえ、12神に渡せという話以外私は何もお聞きしていないです。」


日が照らされているお昼頃、国のガーディアンが私の家に訪れ赤色の封筒を渡された。今までは月1回の定例会で予定を聞かされていたが、今回のように直接家に訪れたのは3年前の12神の最終選考以来だ。


「今までこんなのなかったよね」


「魔獣のしゃぶしゃぶ大会だったり」


「店でやれよそういうの。魔力まだあるだろ」


後ろでクラムチャウダーを食べるのがもう1人の12神、ヘリオス。孤児を対象に行われた魔法少女育成計画で私と一緒に生き残った1人である。封筒を開けると日時と場所が記載されている。明日の午後?


「明日!?早!?」


「との事ですよろしくお願いします。」


そう一言言い放ちガーディアンは扉を閉めた。そもそも多忙な人が多い12神を明日召集なんて。


「て事は私も?」


「あんたの分は来てないんじゃない?」


「またかよ、あの銭カスぶっ潰してやろうかな」


「あんたが問題起こしすぎなのよ。まぁ大丈夫でしょ、エンブレムあるし」


位は上からS、A、B、Cとなっているが、S級の中でも上位100人には百傑、1000位以内なら特急という扱いになり、その中から王直々に選別された12神の構成になっている。各ランクにエンブレムが渡されるが、私達二人のような12神クラスとなると、そのエンブレムに対し1人1人に合わせた能力が付与されている。私の場合は痛覚軽減と攻撃による魔力吸収スキルを付与したチョーカーを作成してもらった。


「まぁ呼ばれてなくても行くんですけどねぇ〜」


「朝になって寝るはなしだからね。」


「そんなことはしないって。本当に本当に」



日が変わり12時、円卓で12神が座るもやはり1部は欠けている。せめて3日前には連絡が欲しいし、内容も召集令状に記載して頂きたいものだ。


「だぁから言ったこっちゃない」


「読み始めたら止まらなかったんだもん、気になるでしょ、女性同士の禁断の恋愛なんて。」


「それ禁書じゃ」


「バレなきゃいいんですぅ〜何読もうが人の勝手だろ知らん知らん」


「まぁ〜たそんなくだらん本読んで」


「くだらなくないですぅ〜男性同士の恋愛はいいのに、なぁんで女性同士の恋愛だけ縛られるのかが意味わからない。法改正した方がいいんじゃない?」


「相変わらず騒騒しいわね、」


「お昼とか寝てんだけど、」


「レグルス、緊張感」


「あ、わり。」


剣王レグルス。?今世紀最強とも言われる剣術使いであり、12神上位3番。もはや才能と言えるその剣術は全て独学で、何故そこまで強いのか自分でも言語化できていない。人に教えるのも感覚的なので、自分の開いた道場の生徒も教えるのが下手である。

「レぐっちひょっとして太った?」


「筋肉ついただけだし」


「ひゃっ冷た触んな」


ヘリオスがレグルスのお腹を触り悲鳴が響く。


「たるんでますけどぉ?」


「馬鹿、静かにしろ2人!」


「うわぁ…」


女2男子1によるじゃれ合いが目の前で始まった。私もう魔法少女名乗れる年齢じゃなくなりそうなんですけど、20歳よ20歳。やはりモテる人は違うなぁ…


「定例会以外で集まるのは初めてだな」


玉門が開き国王が姿を現す。3m以上あるその巨体と王が放つそのオーラはいつ見ても圧倒される。


「はっ」


手と手を噛ませ、玉座に座るまで国王を待つ。


「よく集まってくれた、まずは突然の召集に関してお詫びをしたい。」


国王がこちらを見て、頭を深深と下げる。今までこのような頭の下げ方を見たのは魔獣の防衛戦以降で、その内容は深刻なものだと推測した。


「頭をおあげ下さい国王」


「ハウトテンパりすぎ、謝るところでは無いですよ国王、頭をあげてください。」


「そうです。何か特別やることがあったのではありませんか?」


白銀の女騎士アスケラが国王に向かい顔を上げるよう促す。


「その通りだが…このようなことは500年の歴史の中で初めてだ。」


「12神を集めた理由はなんですか?」


「始祖龍の討伐となる。」


「始祖龍が本当に存在したのか」

始祖龍。この世界が誕生したと共に生まれたとされる伝承にしか存在しない生き物だと認知されている。もし生きていると仮定すると推定46億年。


「ノってきた」


「その前に国王、なぜそのような神に等しい生き物を討伐しないといけないのですか。」


「始祖龍の目覚めが近いらしい。」


「目覚めるとどうなるんですか。」


「世界が作り直される。」


「というと」


「始祖龍以外の生物が亡びる。古文書の文献によるとそれの周期は」


「5500万年に1度」


「流石だヘリオス、」


流石知の巨神と言わんばかりの知識を出すヘリオス鼻を高くし、その小さな背を伸ばした。


「我々はそれを阻止しなければならない。」


「仮にそいつを殺してしまったらどうなるんだ。」


「神が消え、人の時代が続く。ただそれだけだ。」


始祖龍ということならば、その存在を神と比喩するのもおかしくは無い。私たちはこれから神を殺すことになるらしい。


「それで12神ならそれを砕く可能性があると。」


「そうだ」


昨日の平和な日常から今日である。重要な任務を任され、世界の滅亡を阻止するとはなんともファンタジーに描いたような飛躍ぶりに終始頭を抱えた。

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