狩人。
心って、知らない。
ひび割れた赤い大地
夜の星空を
ただ、あなたと見たいだけ
心って、いつも見えない
真夜中に命奪う
サバンナの狩人。
赤い血肉は
夜行性の君に、必要なもの
いつだって──
滴り落ちる血液は、いつも僕の知らない君の内側を駆け巡る
干上がる大地に僕の骨
君の肋骨
誰かが欲しがる
僕と君の亡骸
夜になれば
また誰かがやって来る
ひっそりと
麻酔銃を持った密漁者が
星空の下で眠る君を
盗もうとしていた
あの日は、いつだったか
サバンナの夜
君を分泌する赤く充血した突起物を掻き分けて
遥か砂漠の果てで吹く潮風に
ひび割れた君の草木と赤い土くれたちが僕の上で、そよぐ
スコール。
とめどなく押し寄せるもの
歓喜とか祈りとか絶頂のフレーム
冒険家が、誰も切ったことのないシャッターを切る。
サイクロン。
砂漠の竜巻。
誰かを巻き込みたくなくて。
ハリケーンも、トルネードも、タイフーンも
何かや誰か──暴風雨の中で、自分自身と向き合うのが怖くて。
また、今日も夜が、来る。
ジャポネーゼとして生まれた
僕の知らない君。
赤い血肉を斬り分ける
君自身の赤い身体と──僕の身体。
白い肋骨が、夜の星空の下で眠る
いつしか、潤いの季節──雨季が来るまで
流星が降り注ぐ
この赤い大地に