表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

狩人。

作者: すみ いちろ

心って、知らない。


ひび割れた赤い大地


夜の星空を


ただ、あなたと見たいだけ



心って、いつも見えない


真夜中に命奪う


サバンナの狩人。




赤い血肉は


夜行性の君に、必要なもの


いつだって──


滴り落ちる血液は、いつも僕の知らない君の内側を駆け巡る






干上がる大地に僕の骨


君の肋骨


誰かが欲しがる


僕と君の亡骸




夜になれば


また誰かがやって来る


ひっそりと


麻酔銃を持った密漁者が


星空の下で眠る君を


盗もうとしていた


あの日は、いつだったか






サバンナの夜


君を分泌する赤く充血した突起物を掻き分けて


遥か砂漠の果てで吹く潮風に


ひび割れた君の草木と赤い土くれたちが僕の上で、そよぐ


スコール。


とめどなく押し寄せるもの


歓喜とか祈りとか絶頂のフレーム


冒険家が、誰も切ったことのないシャッターを切る。



サイクロン。


砂漠の竜巻。


誰かを巻き込みたくなくて。


ハリケーンも、トルネードも、タイフーンも


何かや誰か──暴風雨の中で、自分自身と向き合うのが怖くて。




また、今日も夜が、来る。


ジャポネーゼとして生まれた


僕の知らない君。


赤い血肉を斬り分ける


君自身の赤い身体と──僕の身体。


白い肋骨が、夜の星空の下で眠る


いつしか、潤いの季節──雨季スコールが来るまで


流星が降り注ぐ


この赤い大地に








 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] なんか~…エロみをほんのり感じる詩ですね。 あーもー…くしゃみがとまらなーい…汗 キセツノカワリメという魔物にどうやらやられ…風邪を引いたようですな~…あぅ。 久しぶりにいちさんの詩が読…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ