表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

55/60

第55話「帰還と報告」

☆スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

1月18日発売の月刊「Gファンタジー」2月号において、

東導 号 書籍化作品

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されております。

ぜひ読んでみてください。


Gファンタジーコミックス

☆最新刊第4巻1/27発売予定! 

※予約受付中です。ぜひご購入を!


第1巻~3巻大好評発売中!

※第1巻、第3巻は『重版』


◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

第1巻~7巻大好評発売中。


☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。

何卒宜しくお願い致します。

 自宅の城より西方へざっと2,000Km……

 情報屋、妖精猫ジャンの情報は確かであった。

 失われたガルドルド魔法帝国の遺跡は確かに存在していたのだ。


 しかも封印された扉を開く『鍵』は魔法帝国唯一の生き残り、スオメタル自身であったという落ちがついてしまった。

 数多の者が中へ押し入ろうとしても拒み、固く閉ざされていた扉は……

 スオメタルの心の波動に反応し、呆気なく開いたのである。


 開いた扉の向こうは、ダンとスオメタルの想定を遥かに超えていた。

 旧き魔法帝国ガルドルドの遺産、広大な地下都市が目の前に広がっていたのだ。

 

 襲いかかる魔道具、守護者ガーディアン達を排除しながら……

 ダンとスオメタルは地下都市を探索した。

 

 但し……

 残念ながら、結局、最大目標たる『スオメタルの真の身体』は発見出来なかった。

 

 だが、収穫は多かった。

 ダンとスオメタルは数多のいろいろな『お宝』を得る事が出来たのである。

 

 最大の発見は、未使用らしきスオメタルと同型の少女自動人形(オートマタ)である。

 整備には相当時間がかかるだろうし、『彼女』の使い道は模索して行く事となるだろう。


 さてさて!

 探索を終了した後、ダンとスオメタルは内部に魔法水晶の視点を設置した。

 設置後、凍らせた守護者達を解凍し、遺跡から脱出した。

 

 そして開けた入り口を再び魔法で施錠。

 念の為、入り口周囲を含め外部にも、防犯対策としていくつも視点を設置したのである。


 「もしもの時は、王国が存在を知らないこの遺跡を秘密の避難場所にする」という方針を決め、万全の後始末をしてから……ダンとスオメタルは帰還した。

 帰りは転移魔法で一気に自宅の城まで跳んだから、行く時より帰る時の方がずっとずっ~と楽であった。


 城へ戻り、ひと息ついたダンとスオメタルは、

 タバサとスパルトイリーダーを呼び出し、打合せをする事にした。


 まずは、最近大張り切りのタバサを呼ぶ。


『わお! ダン様、スオメタル様、おっ帰りなさ~い!』


 大広間に現れたタバサは悩んでいた事が嘘のように元気であり、はつらつとしていた。

 新たに得た仕事、そして魔法の勉強が順調なのに違いない。


『おう、ただいま。良く留守番をしてくれた』

『今、帰還したでございます、ご苦労様でございます』


『は~い! 留守の間は、このタバサが宰相としてばっちり仕切っておきました。まっかせなさ~い』


『いやいや、自称宰相の名の下にお前は一体何をやった』

『ヴィオラのおしっこ事件等々、悪事の数々、不安しかないでございます』


『ひっど~い。新生タバサは以前とはひと味もふた味も違うのですよぉ!』


『新生って、もうお前は死んでるだろが』

『魔法の師として、敢えて申し上げましょう。不肖の弟子が偉そうに言うほど、進歩の跡は見られないでございます』


『ひっど~い! ひっど~い! 新たに生まれ変わったような気持ちの進歩ですってばぁ!』


 いつものタバサが戻っていた。

 相変わらずなところはあるが、タバサの場合は元気と明るさが一番。

 全ての失敗、欠点をもすっきりと払拭してくれるだろう。


『じゃあここからが本題だ』

『話は核心へ入るでございます』


『本題? 核心?』


『おう! 大収穫だ。遺跡には魔法工学研究所があった。いっぱい資料や機材を持ち帰った。タバサ、お前にも整理を手伝って貰うぞ』

『ゲットしたモノがた~くさんあるでございますよ。魔法使いにはわくわくするものばかりでございます』


『わぁお! 水属性の魔法習得に、農業全般、今度は魔法工学かあ! いっそがしくなりそうですね~! 大変だあ!!』


 そう言いながら、タバサの顔は輝いていた。

 超が付くくらい、やる気満々である。


『よし、後で打合せだ』

『頼りにするから、頑張るでございますよ』


『わっかりましたぁ!! キャパは余裕、全然オッケーです。このタバサさまへ、ガンガン頼ってくださいよ~!』


 空中で一回転し、びっと晴れやかな笑顔で敬礼。


 なんやかんやと、ダンとスオメタルにいじられながらも……

 やはりタバサは、著しく成長していたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 タバサが嬉々として去り、次に呼ばれたのはスパルトイリーダーである。


『ダン様、スオメタル様、遠征お疲れ様です』


『おう、ただいま。良く留守番をしてくれた』

『今、帰還したでございます、ご苦労様でございます』


 タバサに対しての労いと同じ言葉をかけた後、真の宰相? スパルトイリーダーからは報告を入れて貰う。


『今のところは万事順調です』


『万事順調か』

『見た所、全てがノープロブレムでございますね』


『はい、オーガ族と人狼族、元宿敵同士を張り合うよう、ライバル設定にしたダン様の作戦は大成功ですね』


『そんなに上手く行ったか』

『ばっちりでございますか』


『はい、まずオーガ族ですが、彼等の働きにより、いくつもの獣道が拡張、整地。石畳こそありませんが、立派な道路となりました。農業の方も城の農地の100倍の農地が開拓されました。タバサ殿の努力もあり、灌漑も万全です』


『お~、それは凄い』

『スパルトイリーダーの指導の賜物でございます』


『いえいえ、私の指導など……次に人狼族ですが、活動範囲がぐんと広がりました。彼等は毎日領内のパトロールと狩猟に精を出しております。もう少ししたら、別の役目も考えようと思います。近々ご相談したいと思います』


『うん、俺もいろいろ考えよう』

『適材適所……更に前向きな進歩。文句なしでございますね』


『それで、おふたりへ我々スパルトイからお願いが……』


『何だい?』

『遠慮なく言うでございます』


『近々、また食糧確保と息抜きを兼ねて、釣りに行きたいかと。つきましては、また新たな疑似餌の開発、湖以外、未知たる釣り場の開拓等をご相談したいのですが』


『お前達も前向きだな。趣味と実益を兼ねた素晴らしい提案だ』

『楽しみながら、しっかり実も取る。とても素敵でございます』


『お褒めの言葉を頂戴し、恐縮です。で、では、ご了解頂けると』


『当たり前だ! 断る理由なんかない! 新しい疑似餌をたくさん作って、未知の釣り場で、未知の魚をガンガン釣ろうぜ』

『今度は、絶対にスオメタルも同行するでございます』


『あ、ありがとうございます!』


 全てが順調なダンとスオメタルの辺境開拓。


 しかし……

 以前ダンが懸念したように、

 ある陰謀の影がじわりと忍び寄っていたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説版第1巻~7巻

(ホビージャパン様HJノベルス)

大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆第4巻発売決定! 2021年1月27日発売予定! ※予約受付中! 何卒宜しくお願い致します。

第1巻、第3巻重版!

※月刊Gファンタジー大好評連載中《作画;藤本桜先生》

1月18日発売の月刊Gファンタジー2月号に『最新話』が掲載されております。

一見超ドライですが、本当は優しいルウ、可憐なヒロイン達の新たな魅力をどうぞお楽しみください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《連載再開しました!》

「絶縁した幼馴染! 追放された導き継ぐ者ディーノの不思議な冒険譚」


も何卒宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ