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第49話「働き方改革①」

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 ダン&スオメタル対

 オーガリーダー&ナンバーツーの決闘が終わってから数日後……


 再び、オーガリーダー以下一族がダンを訪ねてやって来た。

 魂から発する波動から前回とは全く異なり戦意、殺意は皆無であった。

 なので、ダンとスオメタルは魔法障壁を解除し、直接会う事となった。


 ちなみに、会話はまたスオメタルの通訳? を介して行われる。


 ぐおおおん、ぐおお~~ん!


『マスター、オーガリーダーが、勇者様には参りました。一生仕えると申しているでございます』


『え~、そんなんいいのに……こっちに害さえなければ構わないから、縛られず、自由に生きてくれよ』


 ぐおおおん、ぐおおおおおん!


『いやいや、さすが魔王デスヘルガイザー様を倒した勇者様、その従士様、我々がお仕えするのは本望だと申しております』


『何、それ? 俺達が魔王を倒したとか、やっぱ噂になってたんだ』


『……みたいでございますねぇ』


 ぐおおおん、ぐおおおおん!


『どうか、我々を受け入れてください。あんなしょんべんまき散らしの《くそ狼ども》より、絶対使えると申しているでございます』


『……分かった! そこまで言うのなら面倒見る、と言ってやってくれ。但し人狼族相手を含め、誰ともケンカは絶対にご法度! それが必須条件だ』


 というやりとりがあり……


 力のみを信奉するオーガ一族は、ダンの麾下きかへ加わった次第。


 文字通り、犬猿の仲だった人狼族から結構文句は出た。


 だが……

 『今回のおしっこまき散らし事件』の経緯が経緯だけに、激しい抗議も出来なかった。

 ケンカは厳禁、手打ち式も行われ、ダンに仕える事となったのである。


 意外と言ったら、失礼なのだが……

 巨大な猿を凶悪な人相にした風貌のオーガは、本能の塊オンリーではなく、

理性と知性も持っていた。


 ぐおおおん、ぐおおおおおおん!


『新参のオーガ軍団が、ぜひ仕事をさせて欲しいと申しております』


『仕事ねぇ……ああ、そうだ。力自慢ならば、領内の土木工事や運搬をして貰おうか』


『成る程……マスター、一応承りましたが、スオメタルに考えがございます。宜しければ、提案をさせて頂きたくお願いしたいでございます』


『提案って、何だい?』


『はい、不死身のスパルトイ軍団の出自は半農半士。戦いと農業に長けているでございます。知識と経験が豊富で、礼儀正しく生活力もあるでございますゆえ、彼等にオーガ達の監督指導官を任せてみてはいかがかと!』 


『おお、さっすがスオメタル! 名案だ!』


『はい、マスターが手取り足取り、全てを監督管理、及び指導するのはきついございますから。それにスパルトイ達のアドバイスがあれば、オーガ達は自分達の事情に合わせて、やりたいという働き方が出来るやもしれませぬ』


『いいね、それ! つまり働き方改革って奴だ』


『はい! コミュニケーションの問題さえクリアすれば、スパルトイは戦士として、強さも兼ね備えていますし、オーガ族に舐められる事もないのでは』


『だな! 早速スパルトイリーダーを呼ぼう』


 こうしてその場にすぐスパルトイリーダーが呼ばれた。


『……というわけなんだが、頼めるかな?』


『はい、喜んで引き受けさせて頂きます。半農半士と言っても、我が軍団は多士済々、誰もが個性に富んでおりますから、いろいろな仕事を指導出来ると思います』


『誰もが個性に富んでるって……見た目は同じ骸骨だと思うけど』


『何か、仰いましたか、ダン様』


『言ってませ~ん。それとコミュニケーションの方は大丈夫かな?』


『問題ありません。使用する言語は違えど、念話は勿論、魂の波動を読み取り合い、意思疎通が可能ですから』


『よし、決まりだ! 人選は任せるから、早速取り掛かってくれ。まずはそこらにある獣道を拡張整備、交通網を整える。それと城から少し離れた場所へ、そこそこの広さの畑を拓いてくれるよう指導して貰えるか?』


『了解です。彼等は1000頭以上居りますから、結構な戦力になると思われます』


『うん、オーガ達も構わないな?』


 居並ぶオーガ達へダンは了解を求めた


 ぐおおおん、ぐおおん!


 オーガ達は一斉に咆哮。

 歓びの波動が感じられるから、悪い反応ではないようだ。


 ここで通訳するのはスオメタルである。


『マスターの命令なら、喜んで従う……と申しております』


『よっし! じゃあ、頑張ってくれ!』


 こうしてオーガ達はスパルトイ指導の下に、ダンの家臣として、

 新たな仕事に就いたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 数日後……


『お~いっ、勇者様! 何なんだ、あれは!!』


 血相を変えて詰め寄って来たのは、元人狼女王、

 現在は期間限定、1か月間は一兵卒のヴィオラである。


『何なんだ、って具体的に言えよ、ヴィオラ』


『あのくそ猿どもだ! 我々人狼族を差し置いて、畑仕事までさせるなんて、えらく重用してるじゃないか!』


『おう、あいつらが、ぜひ働きたいと言って来たから、対応した』


『そんな! 不公平だ! 我々だって、働きたい! 何か、仕事寄越せ! でも畑仕事は除く! かったるそうだし、嫌だ!』


『何だ、頼み事する割には偉そうだな、お前。畑仕事は嫌だとか、えり好みするし』


『当然だ! 人狼族は偉大なんだ! 本当は人間なんかよりず~っと偉いんだ。仕事だって、あれこれ選ばせて貰うぜ! 選択肢を100は出せ!』


『あっ、そう。じゃあ人間よりずっとお偉い人狼族様には、速攻でご退場頂こう。ついでに永久出禁とさせて貰おうか』


『わ~、すみばせ~ん! 反省しまっす!』


 ここで、スオメタルが初めて口を開く。


『マスター、オーガ族同様、スパルトイリーダーに面談して貰い、働く場所を決めるというのはいかがでしょう?』


『おお、スパルトイリーダーにか?』


『はい、今まで人狼族には狩りの獲物を納品して貰うだけでした。ですが、この機会にヴィオラ以下人狼族の適性が更に判明すると思われますゆえ』


『名案だ。ちょっと丸投げみたいになるが、俺達は助かるものな』


『御意でございます、マスター。では、ヴィオラ。すぐにスパルトイリーダーを呼ぶから、相談するでございます』


 スオメタルが命じたが、たがヴィオラはあからさまに不満そうな顔をした。


『え~! あの骨どもと話すのぉ!? 私、ホラー苦手! ガイコツ気持ち悪いし、怖いのやだぁ!』


『お前……自分から働きたいと言いながら、全然、反省しとらんな』


 呆れるダン。

 しかしスオメタルは、ダン以上に厳しく、全く容赦がなかった。


『ヴィオラ! 3度はありませぬ。スパルトイリーダーは貴女の師匠。次に失言したら、人狼族全員、永久出禁にさせて頂くでございます』


『わ~! すびばせ~ん!! 反省しまっすぅ!!』


 いろいろ、すったもんだしたが……

 人狼族も、オーガ族に張り合うよう、真面目に働き始めたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


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