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第36話「鍛えて来たスキル」

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 「断る!」をのべ8回も言うほど……

 ダンとスオメタルは断固として拒否した。

 《自称》人狼第三王子アルパッドの『押しかけ住み込み弟子入り』をである。


 しかしアルパッドは「OKしてくれるまで、てこでも動かない!」と強引に居座ろうとした。

 

 最後には『大の字』になって寝転がり、四肢をバタバタさせた。

 まるで、玩具売り場でを欲しいおもちゃを買って貰えない子供のように、

 駄々をこねたのである。


 説得をしても全く聞き入れず、ダンとスオメタルは呆れてしばらく放置していたが……完全に膠着状態こうちゃくじょうたいとなり、らちがあかなくなった。

 

 と、いう事で1時間後、遂に堪忍袋の緒が切れた。

 スオメタルの怒りが遂に「どっか~ん!!」と大爆発したのである。

 

 「破壊する、殺戮さつりくする」と言い出し、戦闘スイッチが、

 完全オンとなってしまう。


 「これは相当ヤバイ!」 と思ったダンが、

 転移魔法でアルパッドを速攻、強制送還してしまったとさ。

 ちゃんちゃん!


 ダンが設定したアルパッドの転移先は、人狼の巣というか、

 彼等の『ヤサ』である『人狼の里』にした。

 

 これは穏便な措置であった。

 

 かつて……

 某迷宮では、自分の領域へ入って来た侵入者を、

 石壁の中へ放り込んで即死させるという、

 非情な魔法使いも居たというから。

 

 「ちゃんちゃん」と解決の効果音は鳴ったが……

 それでも収まらないのがスオメタルである。

 

 元々アルパッドのずうずうしい態度に怒りを覚えていたのと、

 食べ物の恨みで更に火をつけられ……

 終いには居座り未遂&住み込み志願で大爆発!


「あいつはもう二度と駄目、絶対に絶対にぃ!! ウチには永久に出入り禁止でございます!!!」


「そ、そうか。ま、まあ、出禁だよな……」


「当然でございます! 家へ来るどころか、気配を少しでも感じたら、私が速攻! しつこさナンバーワン! ストーカーのクソワン公のあいつの魂を肉体ごと、完全に跡かたなく粉砕するでございます!」

 

 超が付く怒り心頭のスオメタルから強烈にしっかりと釘を刺された。

 なので、ダンは仕方なく、対策として特殊な魔法結界を張りめぐらした。


 何と!

 アルパッドの魔力のみに反応させる仕様にし、

 城の敷地周辺周囲10㎞以内には、彼が入り込めないようにしたのである。

 

 少々可哀そうではあったが……

 『家庭内の平和』を守る為にはやむなしである。


 スオメタルには、けして言えないが……

 ダンは、アルパッドに対し、そこまで怒りを憶えなかった。

 むしろ同情的である。

 

 多分、『末っ子』のアルパッドはズル賢い兄達に、

 またも無理やり命令されたのだろうから。


『お前は悪くない。悪いのはくそ兄貴どもだ、俺は兄貴どもへ怒ってると言っておけ』

 

 強制送還の際、ダンはアルパッドへ兄貴達への『伝言』を告げたのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 そんな『人狼押しかけ騒動』が何とか終わった翌日……

 ダンとスオメタルは、スパルトイ達と共に、開いて間もない畑で種まきや苗植えを行った。

 当然、春に作付けする野菜を植える事となる。

 好奇心からか、魔法使い見習いで亡霊少女のタバサも宙に浮かんで見物していた。

 

 さてさて!

 ひと晩ダンに抱っこして貰ったスオメタルは、完全に機嫌が直っている。

 

 昨日の鬼表情が一変。

 笑顔に満ち溢れ、良く喋った。

 やる気もバッチリである。

 畑仕事を、結構楽しみにしていたらしい。


 何故楽しみにしていたのかは一目瞭然。

 それは収穫したモノを美味しく食べる事が出来るから。

 

 研究に研究を重ね、マニュアルも読み込み……

 不明な点は世界中の魔法工学士にこっそり聞いて回るなど……

 相当苦労したのだが……

 スオメタルを復活させた上、人間と同じ様々な機能を与える事が出来て、

 本当に良かったとダンは思っている。

 特に食の機能は人生を潤してくれ、活力にもなる。

 

 城内の畑はスパルトイリーダーの提言通り、当初より3倍の広さにしている。

 なので、ガンガン好きに作付け出来た。

 結果、植えたのが、アスパラ、カブ、ピーマン、ナス、トマト、ほうれん草などである。

 

 作業の終わった畑を見て、ダンとスオメタルは改めて話した。

 やはり、ふたりで食べるのには多すぎると。

 

 だが、もしも収穫が多すぎれば、生産過剰ならば、

 どこかで売れば良いという話に相成った。


「うう、マスター! 収穫の日を想像し、スオメタルの心はごうごうと激しく燃えて来たでございます!」


「おお、燃えて来たか?」


「はぁい!! 収穫した素敵な野菜は勿論! 肉魚いろいろな素材をガンガン使ってたくさんたくさん料理を覚え、バリバリ作り、美味しく幸せにマスターと食べたいでございます! ぜひぜひ教えてくださいませませぇ!』


 一気に言い放つスオメタル。

 ダンも勿論、異存はない。


「おう! 了解! お安い御用さ!」


「わお! 凄く凄く嬉しいでございます! マスターは料理が大得意でございますから、スオメタルは、いっぱいいっぱい覚えるでございます!」


 スオメタルがせがむのも無理はない。

 『鳥料理』『鱒ランチ』が美味しかったのも、はっきりとした理由がある。

 

 ……ダンはひょんな事がきっかけでジャンク屋を始めた。

 だが、天職と確信したジャンク屋の収入のみでは到底食っていけなかった。


 孤児院に居た頃から手伝いを言いつけられ、好きになった経緯もある。

 

 そう、先述したがダンは料理を作るのが大好きであった。

 

 実は、元冒険者が経営する王都の某居酒屋(ビストロ)の厨房で、

 9歳で孤児院を出てから、王宮へ連れ去られるまで8年以上働いていた。

 最初は雑用、掃除から始まり、皿洗いから、調理補助、

 終いには厨房、仕入れを任されるまでになった。

 

 下手なコックより、鍛え上げて来た腕は確かで、

 調理可能なレパートリーも多種多様だったのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


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